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鈴木理策:アトリエのセザンヌ
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 12月 25日

鈴木理策
09, C-91
2009
Type C-print
© Risaku Suzuki / Courtesy of Gallery Koyanagi

この度ギャラリー小柳では、2013年2月9日(土)から 2013年3月27日(水)までの会期にて「鈴木理策 アトリエのセザンヌ」展を開催いたします。

2001 年に発表した「Mont Sainte Victoire」シリーズから 12 年、この度鈴木理策は、セザンヌのアトリエを撮影した「アトリエのセザンヌ」を初発表いたします。 セザンヌが繰り返し描いた故郷の山、サン・ヴィクトワール山が鈴木理策にとって特別な意味を持つようになったのは、美術家の斉藤義重氏の言葉でした。それまでの宗教画や歴史画と異なり、目に見えるものだけを描いたというセザンヌに対して、鈴木理策は、あるがままを引き受けることはとても写真的な行為だと感じたと言います。 対象と自分とのやり取りを大事にしたセザンヌのように、鈴木理策は、写真には実際には写りにくいもの、吹いている風や光の温度、匂い、その乾いた空気を捉えて表現しようとします。今回の「アトリエのセザンヌ」でも、画家が「見る」経験を、鈴木理策の作品によって私たちは追体験することになります。 鈴木理策は 1963 年和歌山県生まれ。自らの故郷であり聖地でもある熊野を題材とした「海と山のあいだ」、「奥熊野」や、「SAKURA」、「WHITE」などのシリーズを、継続的に撮り続けています。連綿と流れる時間や、視線の動きを意識した作品は、国際的に高い評価を集めています。 2000 年第 25 回木村伊兵衛写真賞、2008 年日本写真協会年度賞、他受賞多数。 2 月 9 日土曜日、初日 6:00pm からのレセプションには作家も来廊いたします。

ギャラリー小柳

[作家コメント]
今回の作品は2000年に撮影を始めた「Mont Sainte Victoire」に続くシリーズです。
ポール・セザンヌが晩年の四年間を過ごしたエクス=アン=プロヴァンス北部にあるローブのアトリエを訪ね、その室内や残されたモチーフにレンズを向けました。
それはかつて画家が対象に向けた視線を探す作業となりました。
また、静物を固定カメラで撮影することにより「写真を見る時間」と「映像が再生する時間」との差異を問う動画作品を発表します。

鈴木理策

オープニング・レセプション 2月9日(土)18:00~20:00 作家来廊


全文提供:ギャラリー小柳
会期:2013年2月9日(土)~2013年3月27日(水)
時間:11:00 - 19:00
休日:日・月・祝
会場:ギャラリー小柳
最終更新 2013年 2月 09日
 

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