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ラッセン 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 8月 10日

Photo by Shintaro Yamanaka

この度CASHIにて、8月1日(水)から8月25日(土)までの期間、ラッセン展を企画いたします。 1990年代以降、日本社会全体で高い知名度を誇るクリスチャン・リース・ラッセンは、特に一般の人々からは「美術」の代名詞であるかのように捉えられることがあります。
その一方で、一言に「美術」と言ってみたところで、その美術を取り巻く状況によって、活動の形態も作品のあり方も分断されているのが日本の現状です。例えば、ラッセンがしばしば位置付けられるインテリア・アートであったり、日展や院展、二科展に代表される公募団体展であったり、本展会場となるCASHIが活動の舞台とする現代美術などがあります。
「美術」という日本語は、これらすべてを包括していながら、それぞれがほとんど交わることのない大きな歪みも内包してきました。しかし、ひとたび「作品」という単位で比較・鑑賞を行っていけば、その歪みを一旦見えなくさせ、大きな視点から「美術」について考え直すきっかけを作ることができるかもしれません。 出品作家はラッセンに加えて7名を選出いたしました。現代美術を活動の舞台とする作家から、公募団体展で華々しい経歴を持つ作家、特定の業態に位置づけることが難しい作家まで、そのバリエーションは様々です。作品の様態も、絵画、ドローイング、写真、立体、複製画など様々あり、それらを括る最小の単位は「作品」というほかないでしょう。
ラッセンを筆頭に、これまでお互いに有効な分析の機会が与えられることのなかった作品同士を並べ、作品という単位にこだわって美術を見直してみることが、この曖昧な現状に対して最も誠実に向き合う方法であろうと考えて、本展を企画いたしました。つきましては、実際に会場で作品を鑑賞することで、この思いを共有して頂けましたら幸いです。

企画:大下裕司、原田裕規 / 主催:CASHI


出品作家:クリスチャン・ラッセン、山口俊郎、小林武雄、出相洸一、結城唯善、悠久斎、梅沢和木、百頭たけし

レセプションパーティー : 2012年8月1日(水) 19:00-21:00
夏祭り : 2012年8月25日(土)


全文提供:CASHI
会期:2012年8月1日(金)~2012年8月25日(火)
時間:10:00 - 18:00
休日:月 ※8月12日(日)-8月17日(金)は夏季休業
会場:CASHI
最終更新 2012年 8月 01日
 

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