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リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 7月 06日

イアサント・リゴー
《金羊毛騎士団の正装をしたヨーゼフ・ヴェンツェル・リヒテンシュタイン侯の肖像》
1740年
油彩/カンヴァス
©LIECHTENSTEIN, The Princely Collections, Vaduz-Vienna

作者不詳、ウィーン
《リヒテンシュタイン侯冠と装身具》
1756年
水彩、インク、鉛筆/羊皮紙
©LIECHTENSTEIN, The Princely Collections, Vaduz-Vienna

このたび、リヒテンシュタイン侯爵家コレクションを日本で初めて公開 する運びとなりました。

すでに12世紀には歴史にその名が登場するオーストリアの名門貴族 リヒテンシュタイン家は、ハプスブルク家の重臣として1608年に「侯」 の爵位を受け、1719年にリヒテンシュタイン侯国の元首となりました。 歴代のリヒテンシュタイン侯は、芸術庇護を家訓として代々美術品を 収集し、1807年にはウィーン郊外ロッサウの「夏の離宮」でコレクション の公開を始めます。しかし、第二次世界大戦を機に、その豊かなコレ クションは侯国の首都ファドゥーツに秘蔵され、2004年に再びウィーン の夏の離宮で公開されるまで、一般の目に触れる機会はごく限られ てきました。

展覧会としては、1985-86年にニューヨークのメトロポリタン美術館で 大規模なリヒテンシュタイン・コレクション展が開催され、世界的にも 大変な評判となった以外、ほとんど例がありません。日本でも長らく 展覧会の実現が待ち望まれてきましたが、ようやく公開が実現しました。

約5世紀にわたって収集された同コレクションには、世界屈指のルー ベンス・コレクションをはじめとする1600点の絵画に加え、彫刻、タベ ストリー、美術工芸品、彩飾写本、陶磁器、狩猟用銃器など総数3万点 にも及ぶ美術品が含まれています。

本展では、《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》、歴史画の大作 「デキウス・ムス」などルーベンス作品を10点一挙公開するほか、 ラファエッロ、クラナッハ、レンブラント、ヴァン・ダイクら巨匠たちに よる名画を紹介します。また、ウィーンの夏の離宮での展示様式を とりいれた「バロック・サロン」を設け、美術品と家具調度品を一堂に 展示。華やかなバロック宮殿の雰囲気を体感していただくことができ ます。選りすぐりの139点でリヒテンシュタイン・コレクションの魅力を 余すところなくご紹介する日本初の本展覧会、 どうぞご期待ください。


全文提供:国立新美術館
会期:2012年10月3日(水)~2012年12月23日(日)
時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで
休日:火
会場:国立新美術館
最終更新 2012年 10月 03日
 

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