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小町渉 新作コラージュ展:WATARU KOMACHI Recent Works VERY STICKY FINGERS VOL.1
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2012年 1月 06日

Lost And Found collage on paper 2011 © Wataru Komachi

小町渉は、東京とパリの2都市を拠点に、アートとプロダクトとファッションの領域を自由自在に行き来する作品を制作してきました。著名なアートコレクターでもあった故デニス・ホッパーにその才能を見出されたことからアーティスト活動をスタート。2000年、クラシックなアームチェアなどの中古家具の張り地を、シルクスクリーンによるハンドプリントのオリジナルファブリックに張り替えた作品を発表。HERMESの現アーティスティックディレクターを務めるデザイナー、クリストフ・ルメールより協同制作の依頼を受けたパリでの個展を契機に、ヨーロッパ進出を果たしました。

「ギターの3コードみたいに、シンプルで、最大の効果のある方法を選んだ」という小町の作品は、ありふれたプロダクトにパンクスピリットをエレガントなやり方で注入する独自のアプローチによって生み出されます。デュシャン以来のレディメイドとサンプリング&リミックスの現代芸術史において、ミュージシャン出身である小町のスタンスと関連の深い作家を挙げるとすれば、グラスゴー出身のジム・ランビーでしょう。ジム自身が「寝室のベッドの上でこしらえるハンドメイドの儀式」と呼ぶ、ティーンエイジの頃から変わらない「感触」がもっとも煌めいているのが、小町がデビュー以来、日常のストレッチのようにつくり続けるコラージュ。一見イージーな手法のようで、都市的なセンスと即興的スタイルが決め手となるコラージュの新作を2012年、3回にわたり発表いたします。

[作家プロフィール]
小町渉 Komachi Wataru
東京都出身。アーティスト。
デニス・ホッパー監督「ラストムービー」パンフレットへのコラージュ作品を依頼され、その作品がアートコレクターとしても有名なホッパー氏の目にとまり、彼のコレクション作品となる。 その際、ホッパー氏のロスアンジェルスにある自宅兼オフィスを訪れ、彼の膨大なアートコレクションに刺激を受け、本格的にアートの世界へ身を置く。
2000年、DEEP galleryにて個展を行う。中古家具をリメイドした作品が話題となる。 同年、仏ファッションデザイナー、CHRISTOPHE LEMAIRE氏(現エルメス アーティスティックディレクター)とのコラボレーション展「WATARUKOMACHI@CHRISTOPHE LEMAIRE)をパリにて開催。この展示を機に本格的に海外へと進出。
以降、パリのセレクトショップ Colette/パリの老舗デパート(ボンマルシェ)/ロンドンのセレクトショップ THE PINEAL EYE等、高感度な現場での展示発表が続く。 2001年、米オルタナティブ.ミュージックアーティストBECKのヨーロッパツアー・オフィシャルT-シャツのデザイン及びツアータイトル「PLASTIK KOSMOS TOUR」タイトルを考案する。
2008年には松屋銀座との全館フロアを使用した大規模コラボレーション「WATARU KOMACHI X MATSUYA GINZA(ギンザリミックス)」を行う。
2010年(アルフレッドダンヒル)初の試みである世界4都市同時開催DUNHILL アーティストウィンドウプロジェクト東京代表に選出される。
受賞歴
2005年 デザインタイドTOKYO 第1回「BEST TOKYO DESIGN」受賞
2009年 日本メンズファッション協会MFU 第6回「ベストデビュタント賞」ARTIST部門受賞

全文提供:TRAUMARIS アートプロデューサー・ライター 住吉智恵


会期:2012年1月25日(水)~2012年2月5日(日)
時間:16:00-24:00(日曜14:00-22:00)
休日:月曜
会場:TRAUMARIS|SPACE

最終更新 2012年 1月 25日
 

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