| EN |

うじまり:Japanese girl in 2011 !
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 9月 11日

《北斗七星プロジェクト》2011年 | 500×727mm | 素材→木製パネル、雲肌麻紙、松煙、ゴールドアフレアー、銀パール粉、膠 | Copyright© ujimari | 画像提供:うじまり

米はマメに世話をしなければ育たない。育たなければ食べるものがなく、生きていけない。
日本人は「生きる」ために、自然に拘束されてきた。それにより、自然に沿った形の規律正しい道徳観が日本人には根付いている。

言い方を変えれば、日本人にはマゾイズム的側面があり、それが、自然に拘束されるという形で満たされていた。

日本の自然環境に沿った形で宗教が生まれたり、または、政府が日本の自然環境に沿った形の「生き方」を提示していた。

国民はそれを信じ、提示された生き方によって幸せを感じていた。

敗戦後、政府の主張が戦前と変わった。

信じていたことをすると生きづらい出来事が起こり、別のことをした場合に生きやすい出来事が起こるようなった。

信じていたことに裏切られた感覚が日本国民に根付き、それが反映された社会が自然と出来上がった。

日本に根付いている、敗戦のトラウマである。

「肌や髪を傷め、外国人に似せること」が、現代の日本人女性にとってのおしゃれ。

「髪や肌を傷める」ことが、日本人のマゾイズム的部分を無意識に満たしている。それは何のために、しているんだろう。

元々は「生きる」ために、自然に拘束されるという形で満たされていた、日本人のマゾイズム的部分。
それが「男性に守られる」ために、自分を傷める(おしゃれをする)という形で満たされている現代。
創造力は、目的のために使われる。

元々は「生きる」ために創造力を使っていたが、今は「男性に守られる」ために創造力を使っている。

3.11の東日本大震災によって、大変な状況にある日本。今こそ「男性に守られる」ためではなく、「生きる」ために創造力を使うべきだ。

「Japanese girl in 2011 !」

おしゃれって楽しいよね。髪が伸びると、うっとおしいけど嬉しいよね。マニキュア塗ると、料理できなくなるけどトキメクよね。マスカラ塗ると、目に入るけどウキウキするよね。ハイヒールを履くと、歩きづらいけど自信が持てるよね。

でもそれって、何のためにしてるんだろう。

今、日本は大変だけど、楽しく生きたいよね。「楽しく生きる」

そのためには、何をすれば良いだろう。私の作品が、考えるきっかけ的なものになれば、と思う。みんな持っている「創造力」を、今必要な方向へ向けたい。

全文提供: うじまり


会期: 2011年9月24日(土)~2011年10月1日(土)
会場: ギャラリー椿 GT2

最終更新 2011年 9月 24日
 

関連情報


| EN |