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宮崎勇次郎:青と緑と富士山
編集部ノート
執筆: 田中 みずき   
公開日: 2011年 7月 02日

《ダフネの森》2011年Copyright© MIYAZAKI Yujiro Courtesy Mizuma Action

    実家が銭湯であった作者による、絵画展。細かく書き込まれた画面には、銭湯の背景画を思わせる富士山が描かれている。そのほかに、蝦蟇仙人らしき人物等の東洋美術の画題や、工事現場の壁等の現代的なモチーフ、金髪の女性像等も組み合わされ、不思議な世界が繰り広げられる。女性裸体と舞台の幕の後から覗く富士山の絵などは、若松孝二監督のピンク映画をも連想させて興味深い。タッチによって作られる独特な世界観を生かすべく、繰り返し使われたり意味深だったりするモチーフたちに何か繋がるものが観えてくると、更に魅力が増すだろう。

最終更新 2011年 7月 08日
 

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