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秦雅則:秦雅則+端間沙織
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 4月 28日

《端間沙織》
四切り/発色現象方式印画(chromogenic print)/2011年
Copyright © Hata Masanori
画像提供:artdish g

昼間に二人でばっちりと。写真と繋がろうとする。私あっての写真であるからこそ。 しかし、写真は私をまだ知らないかもしれない。もしかしたら、今だけだとしても。 だから。今は写真がどこかに消えそうで。現実という嘘々しさと、真実というかるがるさを指先に。 それじゃー、幻滅に安心だ?離れないかわりに、近づけない。傷つけないし、傷つかない。 そこは、多分居心地が悪い。そこは、きっと居心地が悪い。 だから、昼間に二人でぱちりっと。見えるものを、また、見ようとする。
-秦雅則(引用/text 青柳龍太)

「写真は、私を写し。秦雅則は、その写真で確かめているはず。この現実と虚構との矛盾を。」

これは、端間沙織の書いたartdishでの展示会への寄稿からの抜粋だ。 確かに、この言葉は私が制作する写真のことを言い当てていると思っている。

この一年間につくった作品の主なものは、現実の人物の写真(web上や雑誌上/はたまた自分の撮った写真)を 合成し架空の人物を作り出し、そのPC上で作られた画像をインクジェットで出力し、 フィルムに複写させ印画紙プリントしたものだ。 ただ、そのままプリントしたのでは現実味をおびないので、フィルムを腐敗させたり、 わざとピントを暈したりするというような事までやっていたのだから、その「現実と虚構との矛盾」という言葉は、 その儀式的な阿呆らしい営みの事を言い当てているようでドキッとさせられた。

ただ、今回の作品は今までのものと多少異なる部分があるだろうと思っている。 もしかしたら、それは私にとっての現実がまた少しずつ変化しているということかもしれない。 それについては、展示を見てもらえないと深く語れないがその寄稿文には、こうも書いてあった 「私は、写真に写り。端間沙織は、その写真で確かめられているはず。この虚構と現実との矛盾を。」と。

※全文提供: artdish g


会期: 2011年4月29日(金)-2011年6月4日(土)
会場: artdish g

最終更新 2011年 4月 29日
 

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