ミロコマチコ:白いお山 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 4月 28日 |
画家・絵本作家として活躍する、ミロコマチコ個展。 動物や植物の絵を中心に描くミロコマチコ。彼女が描く生き物たちは、勢いのままの形、色、大きさ…と、自由な思考と発想で、一度見たら忘れられないものばかりです。 今回の「白いお山」では、彼女が描き続けているたくさんの動物たち、サル、クマ、キツネなどなど、所狭しと散りばめられます。何より「勢い」を大切にする彼女は、下書きはしません。ノートなどに軽くイメージを描いたあと、本番は一気に仕上げます。「頭のなかのイメージをなるべく早く画面に出します。悩みながら描くとだいたい失敗するので」と。 “自分の手に終えない作品”を作りたいといつも思っているといいます。「例えば全貌が見えないくらい大きな作品を作るとか。予測できないことが、作品を作るときの一番の楽しみです」。だから下書きはしないのです。彼女は言います。「しっかり見た動物や植物というのは、私の想像を越える形や色をしていた。だから全然うまく描けない」。しかしむしろ、そのうまく描けないことに楽しみを感じて、動植物をモチーフに選ぶようになったのです。 「私の描く動物たちと仲良くしてもらえたら。どうぞ話したり、頭撫でてやったりしてください。時には噛まれたり引っ掛かれたりもあるだろうけど」 4月のソーンツリー ギャラリーの小伝馬町への引越と、彼女の自宅の引越が偶然同じ時期だったことから、新しさをイメージさせる「白」と、そこに連れてくる動物たちの住みか、ということで「白いお山」と題されました。 「私が新しい場所に移って、そしたら描く動物たちも何か変わるかもしれない。生活の一部になってる動物を描くという行為を行う場所が変わるのだから。どんな風に変わるのか、はたまた変わらないのか、私自身楽しみにしています」 まだ真新しいギャラリーの白い壁、真っ白な山を埋め尽くす動物たちを見に、ぜひお越しください。 ミロコマチコ ※全文提供: ソーンツリー ギャラリー 会期: 2011年5月3日(火)-2011年5月14日(土) |
最終更新 2011年 5月 03日 |