Open Anniversary Group Show |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 4月 21日 |
移転後第一弾の展覧会として「Open Anniversary Group Show」と題したグループ展。 末むつみは、トレーシングペーパーや、オイルペーパーなどの特殊紙に、ボールペンなどで描くことが多いですが、近年はキャンバスに油彩の作品も増えています。くるくると描かれるループはある時は壮大な風景を、ある時は心象風景をあらわしているかのよう。じょじょにスライドしながら進化する末むつみ作品は、実験的精神と作家のなかにひそむ原始的な感覚、原初体験のようなものがまざり合った結果、生まれてくるのかもしれません。 杉浦藍は、生まれたときから多くのものに囲まれ暮らしてきたことで、そこで感じる消費のスピードに注目し、身の回りのあらゆるモチーフ、素材をサンプリングして、一つのかたちの存在を試みている作家です。その対象は無限で、それらを取捨選択し、それらの意味性を消し、新しいものとして命をふきこみます。表面的なもの、素材感を感じさせるものが多く、そのかたちの、周辺をも含めて表現を試みているかのようです。 STOMACHACHE.は、1984年生まれのミヤザキノブエ、1986年生まれのミヤザキトモエの姉妹によるユニット。共同でZINEを制作し、いろんな人にみてもらい友達になれたらよいと、積極的にコミュニケーションをはかろうと制作活動を続けています。どんどん消費されていく身の回りのモチーフが中心ですが、アルファベットなどの文字、山などの自然のモチーフも取り上げています。Tシャツのデザイン・PV制作なども行っています。 セサミスペースは、写真新世紀2009で佳作を受賞(蜷川実花 選)、雑誌のアートワークを手掛けたり、アートフェアやグループ展にも積極的に多数参加しています。動物のブロマイドのようなポートレート写真をはじめ、自身と羊がクロスするかのような写真、自身の幼少時代の写真を使ったタイムパラドックス的作品などを制作しています。デジタルとアナログによるコラージュの手法をベースにしたコンセプチュアルな作品を提示しています。 のだよしこは、現在イタリアに住み、制作活動を行い、現地の週刊誌でも連載を持っていました。2007・10年と二度ボローニャ絵本原画展に入選するなど数々の実績があります。かわいらしい人物を独自の感性で描いたイラストレーションは世代を問わず観るものの心をとらえます。さらに加えて、モノトーンの図形を使った造形的なおもしろさをきわだたせるシリーズも好評で、ふところの深さを垣間見せるアーティストです。 ペインティング、立体、ドローング、写真、インスタレーションなど、さまざまな形態の作品群が、 新しいギャラリー空間に点在し、皆様をお迎えする、斬新で興味深い展示となると確信しています。 ※全文提供: fabre8710 会期: 2011年6月4日(土)-2011年6月25日(土)木・金・土のみオープン |
最終更新 2011年 6月 04日 |