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ヤマシタリョウ・コンテンポラリーThe spectacles展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 4月 16日

画像提供:山下眼鏡工房

ヤマシタリョウ・コンテンポラリー The spectacles展
~日常から非日常へと眼鏡は歩く、進む、やがてそれらは溶け合い混じり合う~

眼鏡作家ヤマシタリョウの展覧会。

「最上の機能は最上の美を備える」として、その表現と目指す到達点を眼鏡に見出したヤマシタは、江戸金枠職人の伝承技術を受け継ぎながらもその作品を芸術領域にまで広げた。情感的なものに呪縛される表現を排除しながらも、品よく制御され、沸き立つかたち、アイアンバンブーは深く柔らかな黒みを持つ。

希少な素材である煤竹や鉄錆の質感は年月を経ることで、使い手と共にゆっくりと成熟する。我々を新たな領域へと誘うコンテンポラリーアート群では、眼鏡が求める不変の世界観を根底に躍動とうねりを潜ませながら、時に持物として仁王像の眼を飾り、現代社会とそこに暮らす我々を直視する。

本展ではこれまでの歩みを総括し、一見対照的とも思える双方の作品群が静かに対峙する。 異なる素材とフォルムは一体となり、その先に広がる世界の一点を静かに見据える。個々の品格や個性を引き立て、日常に根差す最も身近なアート・眼鏡の豊かな可能性を、そこに垣間見ることが出来るかもしれない。

ヤマシタリョウ
東京生まれ。眼鏡作家、現代アーティスト。展覧会活動を中心として眼鏡を芸術領域に拡げた独自分野の構築と作風から国内外より評価されている。また眼鏡においてはじめてオートクチュル・ システムを確立し、作品はフランチェスカ・フォン・ハプスブルク・オーストリア大公妃など著名人に愛用されている。テレビ/FM、書籍雑誌等の出演・紹介多数。歴史研究者・職人としての経験から、豊かな江戸庶民文化とものづくりのこころを紹介する。

略歴
2005 年/初個展(プロモアルテギャラリー)
2006 年/生け眼鏡 ?展(世田谷美術館清川泰治記念ギャラリー)
2007 年/銀座藤屋画廊展、ローマ・モンデリアーニ展、鏡花展(ギャラリーエフ)、日本外国人記者クラブ展、新東京大丸開店記念展
2008 年/眼鏡浪漫主義展(書肆啓佑堂)
2009 年/円如寺仁王像顔飾「阿鏡・吽」
2010 年/ ZAI トリエンナーレなど。

現代美術家・眼鏡作家ヤマシタリョウ オフィシャルサイト http://ryo-yamashita.jp

※全文提供: 山下眼鏡工房


会期: 2011年5月7日(土)-2011年5月22日(日)
会場: ギャラリー Space S

最終更新 2011年 5月 07日
 

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