| EN |

飯田鉄:二つに分かれる小道のある庭
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 4月 11日

Copyright © Tetsu Iida
画像提供:TOTEM POLE PHOTO GALLERY

作家のコメント
ある日、カメラ店で古い蛇腹のカメラをみつけた。6×6判という正方形の画面の撮れる、黒い小さなドイツ製のカメラだった。シャッターもなかば不調な品物ではあったけれど、どこか自分を惹きつけるものがあり購入した。

今回の展示は、折にふれてその写真機で撮影したこの一年ほどの画像だが、はたしてこのカメラで撮影してみると、焼き付けられた写真のなかの時間というものが、どこか欠けているように感じられたり、逆に時間の風が写真の中で混みあっているようにも見えてくる。さらにはその黒蛇腹の小さい暗室の中で、暑かった昨年の夏の眺めなどこの一年間の幾つもの光がおとろえることなく、未だに交差し、照りかえしを繰り返しているように思えてならない。そしてその時間、その場所の写真であったはずが、「いにしえ」とも知らず、「このさき」とも思えない写真の場所に変化しているように妄想をしてみる。

5月27日(金)18:30~20:00 トークショー
飯田鉄 × 大日方欣一 テーマ「写真の変容について」
資料代:\500  定員:40名
ご予約はメールにて承ります → このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください

飯田鉄
東京生れ。建造物、景観などを中心に都市環境の変化、また庶民生活に関わる事象の記録を主に撮影を続ける。

個展
1975年「写真都市」新宿ニコンサロン
1981年「街の水・街の雲」新宿ニコンサロン
1986年「浅草のモニュメント」ポラロイドギャラリー
1986年「まちの呼吸」(写真と言葉の展示)淡路町画廊
1989年「雅叙園のインテリア」富士フォトサロン
2002年「レンズ汎神論」ドイフォトギャラリー
2003年「街区の眺め」御茶ノ水画廊
2003年「関東という器」銀座ニコンサロン
2003年「街の肌」アイデムフォトギャラリー・シリウス
2007年「腐爛と成熟」ベビー・ルーニー
2007年「饗宴」ギャラリー冬青
2008年「まちの呼吸」(写真と言葉の展示)御茶ノ水画廊
2009年「古いひかり」アイデムフォトギャラリー・シリウス
グループ展参加多数

著作
「街区の眺め」日本カメラ社
「レンズ汎神論」日本カメラ社
「近代和風建築」建築知識・共著
「私だけの東京散歩」作品社・共著
「まちの呼吸」冬青社・共著
他多数

1987年度日本写真協会新人賞

パブリックコレクション
東京都写真美術館
川崎市民市市民ミュージアム

※全文提供: TOTEM POLE PHOTO GALLERY


会期: 2011年5月24日(火)-2011年5月29日(日)
会場: TOTEM POLE PHOTO GALLERY

最終更新 2011年 5月 24日
 

関連情報


| EN |