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小島章義:Little island
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 2月 23日

画像提供:ギャラリー・テラ・トーキョー
Copyright© Akiyoshi Kojima

今回小島は“不親切な”絵にしようと意識していたと言います。小島の言う不親切とは、感覚的なもので、作者、作品、鑑賞者のトライアングルの距離感を保つため、あえて説明的なものを削って不明な部分を残したと小島は言っています。絵はシンプルで、抽象的もしくは具象的なイメージなど2極的な要素が組み合わせられて描かれています。「構成要素はいろいろありますが一枚の絵を描くにあたってその要素を一度まとめて全部出し、解体、バラバラにし、要素としてまた並列化し、その中から数種を選んで組み直し、その距離や力関係などのバランスをとりながらあまり束縛をしないように気を使いながら作っていく」。コンセプトや方法論だけにとどめたくないという意図により並列化された要素のランダムな組み合わせによる偶然性の魅力を引き出そうとしています。

小島は、“不親切な“絵により、逆に絵としての自由さ、許容の幅を出そうと試みています。

自由になるという意味で、絵画の「枠」についても、近作では「内と外」の視点から画面から絵が壁に飛び出し、そもそも枠もその一部である。という作品を作っていた小島ですが、今回はその考えの延長線上で「額」を用いています。

また、素材として、絵の具との相性も良くなく、逆にその使いづらさが利便性を求める時代と逆行している点が気に入ったという石膏を新たに取り入れた新作を本展覧会では発表いたします。 「石膏を使ったり木板だったりキャンバスだったり、素材的なところに意識があるのは絵画の自立、絵画性などを意識しているからだと思います。絵の具+支持体+物語、意味、で成り立っていたものを物語や意味性などを取り除いた事により、いろいろなことから解き放たれ、物質としての絵画として自立の道ができたわけです」

小島章義 Akiyoshi Kojima
1979年愛知県生まれ。2004年東京造形大学卒業。2007年名古屋ケンジタキギャラリー「news展」、2008年東京ケンジタキギャラリー「nine展」。

※全文提供: ギャラリー・テラ・トーキョー


会期: 2011年3月5日(土)-2011年3月26日(土)
会場: ギャラリー・テラ・トーキョー
オープニングレセプション: 2011年3月5日(土)18:00 − 20:00

最終更新 2011年 3月 05日
 

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