| EN |

三瀬夏之介:水墨考
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 2月 16日

《沈める寺》2009年
和紙に墨、胡粉、顔料|270×545cm
撮影:二塚一徹
画像提供:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

1999 年に本学大学院を修了、2007-2008 年にかけて五島文化財団研修員としてフィレンツェで研修、2009 年VOCA賞受賞、現在は東北芸術工科大学准教授として後進の指導にあたる三瀬が、現在の持てるエネルギーをすべて投入した展覧会です。

会期は20m 以上の大作を中心とした「だから僕はこの一瞬を永遠のものにしてみせる」(@KCUA1、2/4~2/26)と、三瀬の旺盛な制作意欲が見て取れる作品群の展示を中心とした「水墨考」(@KCUA2、2/17~2/26)の2期で構成されます。

作家コメント
絵とはそれが本当の意味で理解の及ばぬところにまで到達した時に初めて「絵画の力」を持つのではないだろうか。資本化、グローバル化が進み、そしてついに破綻したこの世界においては、けっして寄り添うことのできない理解不能の真実というものが世界各地にあぶり出されてくるだろう。そしてそれが理解不能の質というところにまで高められるべき、単独な文法や技法が必要となる。日本には日本の、東京には東京の、山形には山形の深い真実がある。そしてそれは世界各地の異なった真実と矛盾しない。さらには理解不能であると解りながらも、それを伝えたい、語りたい、通じあいたい、そう思わせる真実の力、それが「絵画の力」なのだろうと思う。今回の展示ではこれまで住んでいた関西から、今住む東北までの長い日本の距離を描きたいと思う。それは気候や風土の違いから始まり、弥生から縄文へのグラデーションという歴史の古層を探る旅になるだろう。

■トークイベント: 三瀬夏之介「東北画は可能か?/日本画は可能か?」 
2011年2月26日(土)16:00 -

全文提供: 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA


会期: 2011年2月17日(金)-2011年2月26日(土)
会場: 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA2
クロージングパーティー: 2011年2月26日(土)16:00 -

最終更新 2011年 2月 17日
 

関連情報


| EN |