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楠本孝美×但馬摩衣子:Un amour-もうひとつのアムール
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 1月 23日

楠本孝美《赤 は 、の いち ご あな た  である。 j 》
2010年|パネルにシルクスクリーン|1000×803mm
画像提供:Gallery PARC|Copyright © Takami Kusumoto

但馬摩衣子《歴史は繰り返す》
2010年|ニューブレダン紙にシルクスクリーン
275×390mm
画像提供:Gallery PARC|Copyright © Miko Tajima

1月末から3月末までの期間、成安造形大学、京都造形芸術大学、嵯峨芸術大学の各芸術系大学の主催・コーディネートによる魅力的な展覧会を連続で開催。第一弾となる本展は、成安造形大学・洋画クラスに研究生として在籍する楠本孝美と但馬摩衣子による「愛」をテーマにした展覧会。

断片的なテキストをつなぎ合わせて再構築された愛の物語を主題とする楠本孝美と、様々な絵画の中に描かれる男女の愛の関係を、たっぷりのユーモアを含ませて取り上げる但馬摩衣子。それぞれの個性的なテーマへのアプローチとともに、多様な版画表現の世界をお楽しみください。

Amour Uu autreamour アムール、もうひとつのアムール
「愛」は、さまざまな作品(絵画、版画、彫刻、写真、ビデオ、映画など)を結びつける正当な口実となりえるのでしょうか。
生と死のようにテーマがとても巨大で漠然としていることが前提にあるならば、主題の展示を戯言や嘲笑のように捉えて解釈してしまうには、あまりに繊細な問題です。
楠本孝美と但馬摩衣子の二人は共に大きく愛をテーマに作品を制作しています。
楠本は、使い古された小説の中の一節や何気ない映画のシーンを引用し、断片的な寓話を繋ぎ合わせて想定外の愛の物語を再生します。
但馬は、古今東西の絵画の形式の中で描かれた男女の関係を取り上げ、毒々しいユーモアの中に今日的な恋愛観を問いかけています。
あらゆる時代、場所、様式、主題が姿を変えようとも、人が愛(好きなもの)に惹きつけられ、魅せられようとする態度は変わりません。
そして、人はときに病み、過ちを犯してまでも愛を求めることをやめないでいるのです。
愛はどんな時も謎めいたままそばにあり続けます。
「愛」という名のもとに、我々は何を探し求めているのか。
本展の中に、その回答が隠されているかもしれません。

-長尾浩幸(成安造形大学)

楠本孝美  kusumoto takami
2010 成安造形大学 洋画クラス卒業
2011 成安造形大学 洋画クラス研究生在籍
2007 第三回湖族の郷アートプロジェクト(大津市堅田十六夜公園・ 滋賀)
2008 版画/イメージとの交換(滋賀県立近代美術館)
2009 成安造形大学進級展(滋賀県立近代美術館)
2009 ArtCamp2009(サントリーミュージアム・大阪)
2010 成安造形大学卒業制作展(京都市美術館)
2010 個展 「赤 は 、の いち ご あ なた で ある。」(パレスサイドホテル・京都)
2010 個展 「赤 は 、の いち ご あ なた で ある。」(GALLERY ARTISLONG・大阪)
2010 冬のかざりもの展 (パレスサイドホテル・京都)

但馬摩衣子  Tajima maiko
2010 成安造形大学 洋画クラス卒業
2010 成安造形大学 洋画クラス研究生在籍
2008 第33回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館・東京)
2009 成安造形大学進級制作展(滋賀県立近代美術館)
2009 関西七芸術大学ポートフォリオ展(石田大成社ホール・京都)
2009 ART AND CRITIQUE 2009(成安造形大学ギャラリーアートサイト・滋賀)
2009 第34回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館・東京)
2010 成安造形大学卒業制作展(京都市美術館)
2010 関西七芸術大学ポートフォリオ展(石田大成社ホール・京都)
2010 第35回全国大学版画展(町田市立国際版画美術館・東京)

※全文提供: Gallery PARC


会期: 2011年1月26日(水)-2011年2月13日(日)
会場: Gallery PARC

最終更新 2011年 1月 26日
 

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