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廣瀬遥果:Arcadia-reverb
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 1月 19日

《Arcadia (mist)》2010年|gelatin silver print
画像提供:ギャラリー・テラ・トーキョー
Copyright © Haruka Hirose

廣瀬遥果の写真作品を目にすると、深い青にまず目を奪われ、静けさと透明感のある異世界にさまよい込むように感じます。その異世界は、見た事の無い世界というよりはどこか懐かしい世界で、薄い膜を通して自分の過去の記憶を覗き込むような感覚に陥りノスタルジックな気持ちになります。作品の中の風景は、霧の漂う林の中、クモの巣にかかる雨粒、ピアノのある教室、といった私達の身近なものにも関わらず、『廣瀬遥果』というレンズを通すことによって、それらは 象徴になるのです。つくり込まれた舞台装置ではなく何気ない日常の風景が象徴と化し、絵画のような雰囲気の写真作品なのは、廣瀬がもともとペインティングを専攻していたからかも知れません。ほとんど人物が出てこないにもかかわらず、何かそこに居るような気配が感じられ、私たち自身もその場に居るような感覚になる、そういう瑞々しさがある作品です。

今回の展覧会では、前回個展の「Arcadia」シリーズをさらに展開し、「Arcadia-reverb」として新作を発表します。

廣瀬遥果 Haruka Hirose
1983 年静岡県生まれ。2007 年東京芸術大学大学院修士課程美術研 究科先端芸術表現専攻修了。2003 年には「20 代作家の挑戦 In & Out 日本・韓国」展にて東京 都写真美術館にても展示。

※全文提供: ギャラリー・テラ・トーキョー


会期: 2011年2月5日(土)-2011年2月26日(土)
会場: ギャラリー・テラ・トーキョー
オープニングレセプション: 2011年2月5日(土) 18:00 − 20:00

最終更新 2011年 2月 05日
 

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