和田百合子 展 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2010年 8月 31日 |
和田は、東京藝術大学で油画を学び、今年4月から同大学大学院油画第7研究室(通称:O JUN研究室)に在籍中です。自然や宇宙の真理に興味を抱く和田。その視点は、眼前に広がる現象 ―それは風景として成り立っていたり、人物として成り立っていたりします― の構造や、それらを成す要素へと向かいます。描かれた作品は、カラフルであったり、だまし絵的な要素を含んでいたりしますが、その絵画の仕掛けに気付いたとき、ある一つの世界の成り立ちに思いを馳せることでしょう。 今見えるモノの中に違う世界が見えてくる。その中にまた別の世界がちらりとのぞいている。そんな入れ子状になったものや、どこかに続いて行きそうに思わせるモチーフに心惹かれます。 それは私たちが銀河の中の、太陽系の中の、地球の中の、空や海や山や街の中の、個々の環境の中にくるまれ、沢山のものに守られていることを想起させるからかもしれません。 ひとの力が作用する範囲がいかに小さく刹那的であるかということと、またその反面どこまでも続くひとを含んだ世界の営み。和田の描く絵画世界をどうぞお楽しみください。 ※全文提供: バンビナートギャラリー 会期: 2010年9月11日(土)-2010年10月9日(土) |
最終更新 2010年 9月 11日 |