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HAMADARAKA:あくがるすのまにまに
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 8月 13日

《くらるるねこ》2010年
841×594mm|パネルに和紙、アクリルグヮッシュ、インク、顔彩
画像提供:artdish g|Copyright © HAMADARAKA

『あくがる(憧る)』:魂が身から離れてさまよう。
心がひかれて落ち着かなくなる。浮かれ歩く。

月にあこがれる太陽がいて、太陽にあこがれる月がいる。
それは、まさに現在のわたしたちふたりの関係である。
わたしたちが描く”生き物”や、”くに”はわたしたちの皮膚のほんの1mm外に、確実に存在しているものたちです。
ものすごい強さでこちらに姿を見せてくるものや、目を細めてじっくり輪郭を追って行かなければいけないものたちやら、沢山のものが居る訳ですが、なぜそのもの達を私たちが描くかというと、そのもの達を描かないとわたしたちが消えてしまう様な気がするからです。

描けば描く程、その世界は広がって実際のわたしたちの輪郭は呑み込まれていきますが、確実にその世界の中にわたしたちは存在するようになるのです。
「あくがるすのくに」はわたしたちが一生をかけて描き続ける世界になるだろうと思います。
今は、そのドアを開いたばかりのところに居て、「絵」というものがとても大事に思うものたちにじっくりゆっくりと触れていく手段になり始めた気がします。

「あくがるすのくに」が一生、「あくがるすのくに」のままでいるかは全く検討がつきませんが、わたしたちのたった1mm外に存在する、あくがる生き物達がさまよい暮らす世界にわたしたちが消える時、目に見える絵を描く事をやめる時がくるのだと思います。
もうその時には、わたしたち自身も目には見えなくなっているかもしれませんが。

HAMADARAKA((有園絵瑠・絵夢)

絵瑠と絵夢、双子のHAMADARAKAによる新作展をお届けいたします。描くテーマや使用する画材は同じですが、砂糖菓子や淡雪のように消え入りそうな繊細な描写でモチーフを少しづつ探りながら小さな点を結ぶように輪郭を追う絵夢と、大胆に野山を削りだすかのごとくモチーフ(あくがる世界)を画面に引きずり込む絵瑠。

手法は全く対照的ですが見ている世界は同じであるという事と、双子の彼女たちには存在こそ見えませんがもう一人 常に二人の間に存在し、お互いを呼び合うよう二人に仕向けては喧嘩をさせてまでも二人で完成させる合作の絵を描かせていて、その関係性も感じていただきたく、本展では絵瑠・絵夢それぞれによる個々のもの、HAMADARAKAと銘打ちコラボレーションした作品の3つの構成から成る、計19点の新作展となっております。

HAMADARAKA(有園絵瑠・絵夢 eru and emu Arizono)
2000 CHARAツアーTシャツのドローイング提供
2001 『OBSCURE MAGAZINE』に参加と共にARTIST集団”OBSCURE”に参加
2002 各国のドローイングアーティストが参加する『AnarchyArtMagazine』に定期的な参加を始める
2004 アーティスト山本忠興らとブランド”VITOACcONTI”を始め、レディースの服飾デザイン、ロゴ、イラストなどのデザインを手掛ける、ブランド”DRANHEAL”を立ち上げる
2005 “PINA CIRCUS”のデザイナーとして宇野亜喜良氏と共に参加
人形チーム”三人官♀”をフィギュア、アクセサリーアーティスト戸井紅子と共に開始
2006 オランダ デンバーグで開催されたARTFESTIVAL"todaysart"にANTISTOROTと共に参加、ドイツ、ボッハムギャラリーにてパフォーマンス、ドイツ・デルドモンドギャラリーにてパフォーマンス、"Optitude SPRINGSUMMER COLLECTION"にてIMAGE映像、特殊メイクを手掛ける
2007    展覧会「222人のDEMONIOS」artdish g、“PISTOLVALVE” CDジャケット用 オブジェ制作、CHARA”sugar hunter”ツアーグッズ ドローイングデザイン
2008  「涙と海水と臓覚による三角方程式ー雨のカメレオンー」artdish g、国際フォーラム「叫ぶ、生きる、生きなおす災害 その文化的視点」にて莫言(作家・中国)「秋の水」人形、背景の制作、オランダにてアーティスト集団”ANTISTROT”とノイズパフォーマンスを行う、“AnotherEddition” 原宿店にて三人官♀写真作品を展示
2009 「ひねもすいみんからのめざめ」 artdish g、”SWANP”展覧会時にてグラスペイントで参加(NADiff)、SONY MUSIC 信近えり「HANDS」CDジャケットアートワーク
2010 CHARA「BREAKING HEART TOUR」ツアーグッズ用アートワーク、“And A”(渋谷PARCO)「HAMADARAKA DOLL EXHIBITION」、携帯待ち受け”WALLON”イラスト、アニメーション配信、“3rd Ward”(NY BLOOKLYN)にてGroup Exhibition「PROJECT RUNAWAY」に参加、“nbsa”(横浜ベイサイド)にてHAMADARAKA LIVE PAINTING、日本ペンクラブにて莫言「牛」スライドショー用、人形、背景制作、TERME(都立大学)カメラマン佐野方美とのコラボレーション
ドローイングをはじめ、人形、仮面、オブジェや壁画の制作活動、ライブペインティングにも励みつつ現在に至る。
http://blog.artdish.co.jp/ga/index.php?catid=34&blogid=11&special=home

※全文提供: artdish g


会期: 2010年8月13日(金)-2010年9月12日(日)

最終更新 2010年 8月 13日
 

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