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室越健美:SU・MI・KA
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 6月 18日

画像提供:ギャラリー椿

国際的な活躍をしてきた、現多摩美術大学教授 室越健美のギャラリー椿での3回目の個展です。技法にとらわれずリリカルな心情を表現する繊細、なおかつ硬質さを残す室越健美の世界、新作10数点が並びます。

歩きだす地点 -室越健美
河が逆流するように
摩滅した歯車がきしむ大時計のように
季節は狂いはじめたのだ
命はざわめいて
灼熱のかげろう陽炎が舞い
月下の窓に 追憶が充満する
地下水脈は 確実に
目覚めの予感を告げていた
君たちは たしかに
その循環過程で 自分を取り戻していた
そして
輝く星が自らの誕生を告知する時
浮遊する君たちは
どこかに着地することを知る

自分は取り戻せるのか?
この世界のぬくもりの感触を愛撫しながら
無関心からの脱出をしきりに夢想する
ふえき不易という崇高を求めて
豊かさの基準のあるところ
それこそが
歩きだす地点なのだ
もとに戻れなくても
自分が変わってしまっても 

それでも世界は美しい

室越健美
1947 群馬県前橋市に生まれる 
1977 東京芸術大学油画科卒業、サロン・ド・プランタン賞受賞
1978 個展(みゆき画廊)、大橋賞受賞
1979 東京芸術大学油画科大学院修了 修了作品買い上げ
1981 個展(みゆき画廊)・安井賞展(池袋西武)
1982 国際形象展(三越・東邦ア-ト)‘86年まで
1983 個展(日動画廊、名古屋日動画廊)・具象現代展(上野松坂屋)
1985 具象絵画ビエンナ-レ(神奈川県立近代美術館)‘85、‘87バ-ゼル国際ア-トフェア-(スイス)
1988 個展(ニュ-ヨ-ク・ハンフリ-ギャラリ-)・安井賞展(池袋西武)、秋田外旭川病院壁画製作
1989 結晶体の私展(日動画廊、名古屋日動画廊)・アルコ・ア-トフェア-(スペイン)
1991 個展(キャンベラ・ヒュ-ゴギャラリ-)・個展(シドニ-・エディグラステラギャラリ-)・両洋の眼・現代の絵画展(三越)現在まで毎年現代の視角‘91(有楽町西武)
1992 個展(型から形へ・オンワ-ドギャラリ-)・大和思考・想いがフォルムになる時展(近鉄ア-ト館)
1993 IMA・「絵画の今日」展(新宿三越)‘93‘95‘97・現代の視角‘93(有楽町西武)、ART ASIA‘93(香港)
1994 日本秀作美術展(高島屋)・モダニズムの系譜展(高島屋)‘94‘96・第4回「タカシマヤ文化基金」新鋭作家奨励賞受賞
1996 個展(スイス・ダボス、ギャラリ-63)
1997 個展(アムステルダム・JAN VAN DER TOGT MUSEUM, JAPAN FESTIVAL
1999 個展(東邦アート)・連画展(高島屋)
2001 「平面-立体 その往還」展(高島屋)
2002 タカシマヤ美術賞展(高島屋)
2003 個展・オマージュ展(高島屋)
2005 21世紀の目展(高島屋)
2006 個展(ギャラリー椿)・個展(日本橋三越)・個展(高知・アトリエ倫加)
2007 個展(ギャラリー椿)
2010 個展(ギャラリー椿)
現在、多摩美術大学教授

※全文提供: ギャラリー椿


会期: 2010年6月19日-2010年7月3日

最終更新 2010年 6月 19日
 

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