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エリカ・ヴェルズッティとプラディープ・ミシュラの新作展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 18日

画像提供:特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]

この度、バッカーズ・ファンデーションと特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]は、5月22日(土)から6月12日(土)まで、The BAR vol.4 「エリカ・ヴェルズッティとプラディープ・ミシュラの新作展」をGALLERY SIDE 2にて開催いたします。本展は、アーティスト・イン・レジデンス・プログラムによって東京に3ヶ月間滞在したエリカ・ヴェルズッティ(ブラジル、1971年生まれ)とプラディープ・ミシュラ(インド、1977年生まれ)の2人のアーティストが、まちを歩き、観察し、そして遭遇した様々な経験や身体感覚を取り入れ、その余韻を新作に反映し、発表する展覧会です。

若手アーティストとキュレーターの招聘・派遣を行う本レジデンス・プログラムは、2007年より開始し、本年はその第4回目となります。

オーナー型経営者が集まり社会貢献事業を行うバッカーズは、様々に変化する経済的、社会的変化の中においても、子供たちを対象とした教育活動や現代アート事業などに継続的な支援を行う国内でも他に類をみない任意団体です。

2人のアーティストによる東京滞在の成果が凝縮した本展では、日々の生活や移動のなかで自身を取り巻いていた多様なイメージをオーブン粘土で型取ったヴェルズッティの創造性溢れる彫刻と、動物園で遭遇したさまざまな動物の姿や博物館に展示された剥製の動物などをモチーフにした、ミシュラによる色彩豊かなペインティングが展示されます。

2人が生み出す作品に共通していることは、植物や動物などの自然の象徴の向こう側に、人間によって作り上げられてきた世界の姿を映していることといえるでしょう。未完成のように見えるヴェルズッティの作品は、規格化された社会を映し出す歪像レンズのように作用しながら生命力のある植物のように生長し、鑑賞者の記憶においても自由に形を変えてゆく力を湛えています。ミシュラもまた、市場や動物園で見る動物たちなど、人間を喜ばすために存在するものたちの姿を描くことで、自然界とは異なるルールを描き出します。本展に向けて、東京というまちに混在するあらゆる要素の中から二人がすくい取った発見や体験は、新作を通して鑑賞者の意識や体に少しずつ浸透し、感覚の変化を呼び覚ますことでしょう。

ヴェルズッティは、これまでに東京都現代美術館で開催された「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」(2008)や、MISAKO&ROSENでの展示など、日本において数多くの展覧会への参加経験を持ちます。インドのムンバイやニュー・デリーのほか、ニューヨークなどでも数々の個展やグループ展に参加している注目の若手アーティストであるミシュラは、今回が日本での初展示となります。

※全文提供: 特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]


会期: 2010年5月22日-2010年6月12日

最終更新 2010年 5月 22日
 

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