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大西伸明:Chain
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 12月 28日

「実物大の本物のような偽物」をFRPや樹脂を使い制作してきた作家の新展開。立体作品も展示されていないわけではないが、《Pottery 1》(ceramics, h: 3, w: 21, d: 21 cm (each), 2009)、《Pottery 2》(ceramics, h: 6.3, w: 7, d: 7 cm (each), 2009)の小品二点に留まっている。会場にはドローイング、シルクスクリーン、映像、音楽とヴァリエーション豊かな作品が並んでおり、大西の作品に馴染みがある人ほど一瞬の戸惑いがあるかもしれない。 けれどもつぶさに観察すれば、このヴァリエーションは立体で繰り返し問われていたオリジナルや複製性への思考と軌を一にしていることに気づくのではないか。立体とは異なる種類の不気味さが、それらからも確かに漂っているのである。

最終更新 2010年 6月 27日
 

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