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福山えみ:a trip to Europe
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2009年 12月 16日

前景に植物や柵やモノがあって、画面はそれで遮られるのだが、後景へと視線を誘う絶妙な構成が見ることを欲してやまない。それは浮世絵の奇抜な構図を思わせるが、モノクロプリントのためか、それほど奇妙には思わず、むしろ、カメラはのぞき見をしているような印象を抱かせるほどで、それは遠くから気になる何かを発見して、そばへ近づいていく時の緊張感のようなものが福山えみの写真には漲っている。派手さはないが、美しく丁寧な作品である。

最終更新 2010年 6月 27日
 

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