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出和絵理:陶 白き小さき光のかたち
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 11月 18日

「陶」と聞くと陶器を想像する。日常づかいの器である。産地によって沢山の呼び名があり、作家によっても様々な作品がある。 一方で、出和の作品は陶土を使っているが器ではない。言われなければ、陶器であるということすらわからないだろう。薄い紙が重なっているように見え、事実重なりが透けて見える。だから手で触れ使う「器」ではなく、「オブジェ」であると言ってしまえばそれで済んでしまうのかもしれないが、それだけで済ませたくないのは作品に触れれば音を立てて崩れ落ちそうなほどの繊細さが認められるからだ。私もその繊細さに倣い、つまらない概念分けで作品の美しさを削ぎ落としたくないと思うのである。

最終更新 2015年 11月 04日
 

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