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山根英房:flowing time in our backs
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2009年 11月 11日

本と美術は相性がいい。だが、実際の古書店でこれほど密な展示が行われた例はないのではないか。なぜなら本展で展開される本と植物によるインスタレーション、本のしおりを用いたプロジェクトはすべて古書店で実際に販売されている本を用いているからである。特に、古書店の棚に並べられた本からしおりが床へと延ばされ、1点へと束ねられるインスタレーションはカラフルなしおりの庭である。これまで本の内部に身を潜めていた鮮やかな色彩のしおりを目にすると、その1つ1つのしおりを辿って、本を吟味したくなる誘惑へと駆られることだろう。そう、私たちは本棚を探り、キノコ狩りならぬ本探しをする。本展における古書店と現代美術の組み合わせは、本としおりのように密接な関係なのである。 ちなみに、会期は土日のみ。場所は住宅街の隠れ家的な場所のため、地図をよく確認してから出かけることをおすすめする。もし道に迷いそうになったら、道に「しおり」をつけておくとよい。

最終更新 2010年 6月 27日
 

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