小清水漸:雪のひま |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 1月 20日 |
《作業台−露地》2001年|タモ、御影石、花崗岩、磁器、黄土、蜜蝋、ベンガラ、油煙墨 | 64x158x153, 108x155x140 初出展覧会:les ètudes (信濃橋画廊、大阪) 2007年 画像提供:東京画廊+BTAP 小清水漸は本年をもって、長く在席した京都市立芸術大学を離れます。退官記念展が2010年1月21日から30日まで旧作を中心に開かれ、東京画廊+BTAP展では作業台シリーズの新作を展示します。
作業台シリーズは1983年の東京画廊第2回展に発表され、もの派の頃の作品から彫刻としての作品へ展開する重要な表現となりました。
もの派の頃は、ものを素材として対称化する西洋的表現に疑問を抱き、身体の作業を通してものとの新しい関係を創る表現を模索していました。
戦後の現代美術シーンでは、作品を構成する3つの要素である素材・技術・コンセプトからコンセプトに重きを置く新しい表現方法の美術が出現しました。それがコンセプチュアルアートです。
観る人々にイメージの言語化を求めるのがコンセプチュアルアートであるならば、ものとの新しい関係をコンセプトとする小清水は、作品制作における言語の役割を考えなければいけません。
小清水はこの答えの1つとして作業台を制作しました。作業台シリーズは作業という身体の所作をイメージさせることで、イメージの言語化を成功させました。発表以来、この作業台シリーズは様々な変容を遂げ小清水作品の中心的表現となっています。
この度の -雪のひま- というタイトルのもと、どのような新作が展示されるのか期待しています。
小清水漸 略歴 |
最終更新 2010年 1月 23日 |