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岡知代:漆表面Ⅱ ―その奥に内包された世界―
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2014年 6月 21日

「透過― 蠢(しゅん)―」(部分) 2013
漆、箔、豆腐、アルミ複合板
変塗 45×70×0.3cm

ギャルリー東京ユマニテが若手作家を紹介する実験的な展覧会 「humanité lab」。今回は岡知代(おか・ともよ)を紹介いたします。
岡は1986 年生まれ。現在、金沢美術工芸大学大学院で漆芸を 専攻、金沢を中心に活動しています。昨年は東京での初個展を 当画廊にて開催、漆を素材に今最も注目される若手作家のひと りです。
漆を鏡面に磨き上げた岡の作品は、水面のように滑らかな表面 に有機的な文様が浮かび上がります。よく見ると、文様は二重、 三重に描かれ、光の加減によって違う表情を見せます。艶めく 漆の黒、箔の金属的なきらめき、さらに透明度の高い漆によって 描かれる透明な文様。思わず覗き込みたくなるような世界が広 がります。
今回発表される新作は、パネル3 枚を組み合わせた幅3.6m の 大作です。是非ご高覧いただけますようお願いいたします。

[作家コメント]
私は漆の物質感に惹かれ制作を行っている
漆の艶や透過性などの素材としての魅力や
塗り重ね、研ぎ出すなどの技法としての特徴を用い
空気と触れる面、そしてその奥に内包された世界をもつくりだす
それらが重なり合わさることで出来るのが私の考える漆表面である
自然界の目には見えないが存在する細胞や微生物、そして感覚的に感じる奥に蠢く何か
見えそうで見えない
無いようで有る
一見何も無いような世界の微細で感覚的なイメージを、漆の表面を通して追い求めている

[作家プロフィール]
1986 山口県生まれ 2009 金沢美術工芸大学工芸科卒業
現在 金沢美術工芸大学大学院博士後期課程美術工芸研究科工芸領域漆芸分野在籍
2006 国民文化祭やまぐち子供夢プロジェクト「休校美術館」(山口)
2009 日本漆工奨学賞 受賞/「生新の時2009 若者たちの漆芸」 石川県輪島漆芸美術館(石川)
2011 「漆芸の未来を拓く―生新の時2011」 石川県輪島漆芸美術館/「漆展―新しい漆のかたち―」 伊丹工芸センター(兵庫)
2012 「国際漆展・石川2012」 入選/個展 GALLERY アルトラ(石川)/「会津・漆の芸術祭2012」(福島)
2013 「起動/プロセス」 金沢美術工芸大学アートギャラリー(石川)/個展 ギャルリー東京ユマニテbis(東京)/「かなざわ燈涼
会2013」(石川)/「2013 湖北国際漆芸三年展」 湖北美術館(中国)/「ウルトラ006」 スパイラルガーデン(東京)


全文提供:ギャルリー東京ユマニテ
会期:2014年7月21日(月)~2014年8月2日(土)
時間:10:30~19:00(最終日18:00)
休日:日
会場:ギャルリー東京ユマニテ
最終更新 2014年 7月 21日
 

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