工藤伸・宮本智之・松井大地:ドリブル Ave |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 11月 27日 |
工藤伸、宮本智之、松井大地は、2000年代後半に武蔵野美術大学造形学部彫刻学科を卒業。三者共に個展をはじめとした様々な展覧会で勢力的に作品を発表する、今後の活躍が大変注目される若手作家です。 工藤は、鉄やアルミ、ブロンズ、真鍮といった金属を、空間の中に矩形の板や塊として提示します。作品以外何も無い空間に工藤の手によってぽつんとおかれた金属は、モノそのものとしての自己主張をささやかに繰り返します。 ストイックとも言える工藤の作品とは対照的に、宮本の作品でまず目に飛び込むのはカラフルな色彩。扱う素材は、発泡スチロールやビーズやビニールテープ、鯉のぼりやお菓子の空箱まで、展示によりその都度変化を遂げますが、それらを配置する事で空間に展開される色彩の芳醇さには首尾一貫したものが感じとれます。宮本の視点は素材一つ一つよりも空間そのものに向いているのかもしれません。 素材や空間に目を向ける工藤と宮本に対して、松井は作品が出来上がるプロセスやその時間の流れに着目します。最終的な作品の形態よりも、それが出来上がるまでのプロセスそのものを彫刻として提示できないかと考えます。作品にはビデオ映像が彫刻と共に提示される事も多々ありますが、松井はそうした映像も含めた一つの彫刻作品を作り上げているのです。 三者三様の立場から彫刻の可能性を考察しつづける若手作家三人のグループ展。ぜひこの機会に多くの方々に現代の彫刻家の実験、そしてその化学反応をご覧いただければと思います。 東野哲史 公式ホームページ: http://www.workth.net 関連イベント ■ 11月27日 (土) 19:00〜 ■ 12月4日 (土) 19:00〜 ※全文提供: Art Center Ongoing 会期: 2010年11月24日(水)-2010年12月5日(日) |
最終更新 2010年 11月 24日 |