Hengki Koentjoro:LIQUID |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2013年 1月 09日 |
まるで水墨画のボカシや滲みのように見える作風の中に、白と黒のエッジを効かせた写真が彼の表現スタイルである。 同じような光景を描いた絵画よりもヘンキの作品には、はるかに多くの意味がありより深く人を惹きつける力を持っている。 なぜなら、そこには大衆受けを狙った虚飾性を全く感じないからである。 それは単に色を使うことを放棄したことだけによるものではなく彼の作品はそれらが「現実」であると信じ込ませる力を持っているからである。 「現実」とは、本物であり、真実であり、どこにでもありふれたものであるという意味においての現実である。 あたかも、彼が偶然そこに居合わせたかのように感じられる。 誰でもいつでもインドネシアの森に実際に足を踏み入れれば、ヘンキが捉えた風景を見ることが出来るのではないか?と思わせるような錯覚に陥る。 バランスの取れた精緻な構成ゆえ、その光景が自然発生的であるかのように感じられる。 さらにヘンキは、まだあまり知られていない風景も紹介している。 外国からの観光客が必ず撮りたがる海岸や観光スポットなどの風景などには目もくれず、まだ見たことも聞いたこともないような場所の景色や新しい視点を私達に見せてくれる。 プレビューオープニング:1月6日(日)14:00~18:00 全文提供:Tobin Ohashi Gallery 会期:2013年1月6日(日)~2013年2月10日(日) |
最終更新 2013年 1月 06日 |