展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2010年 8月 27日 |
樫正浩は1961年京都府生まれ。京都精華大学美術学部を卒業後、フィレンツェのAccademia belle arti di Firenzeに留学し、テンペラやフレスコの技法を本格的に学びます。その後京都を拠点に、主に東京と京都で発表をおこなっています。今回当ギャラリーにて5回目の個展となります。
この数年、蓮をモチーフに描いた「Lotusu」シリーズを発表してきました。 今回の展示では、数年来のテーマである「森」に立ち返り、 ぬくもりに充ちた深いブルーと白が響き合う100号の新作4点を中心に、 森の気配と穏やかな静けさに包まれる空間を創ります。
作家コメント 近年まで、森の中に身を置いて見た風景を描いていました。 これは森に入って、光に透ける新緑やざわめく木の枝、木漏れ日、木々の隙間など 森の様々な表情を何百枚も撮影し、プリントした写真を切り取って コラージュしたものを元に2次元に置き換える作業によって 物と物との間の見えない向こう側の世界(空間)を探ってきました。
2007年からは「GARDEN」シリーズの中から蓮をモチーフに 単純な同系色の二色で「見えない空間、差」を表現したが、 同時に時間の差を表したいので描いては消す作業の繰り返しによって 軌跡(跡)が何重にも重なりあって見え隠れすることで“視覚の残像の重なり”による 時間の差を表現できたらと思っています。 そして、また新たな答えを求めて森の空間に帰っていくように思います。
プロフィール 1961年 京都府生まれ 1985年 京都精華大学美術学部造形学科卒業 1987~89年 Accademia belle arti di Firenze (Italia) 留学 1989年 Accademia belle arti 卒業選抜展 (Firenze)
個展 1992・94・97・99・01年 ギャラリー良幸 (京都) 1995・01年 ワコール銀座アートスペース (東京) 2006・07・08・09年 ギャラリー58(東京)
※全文提供: ギャラリー58
会期: 2010年8月30日(月)-2010年9月4日(土)
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最終更新 2010年 8月 30日 |