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シンプルなかたち展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2014年 8月 14日

《バードストーン》
制作年不明
粘板岩 
4.8×10.2 cm 
アーレンベルグ・コレクション、スイス

近代の美術は、多数の単純で美しい美術作品を生み出しました。ヨーロッパでは19世紀から20世紀にかけて、数学、機械工学、生物学、地質学や考古学の探求の中で「シンプルなかたち」が再認識され、工業製品や建築のデザインなどに多大な影響を与えました。また、その品格ある魅力は多くのアーティスト達を魅了し、近代芸術の多数の名作に結実したのです。
一方、このような単純で美しい形は、自然の中や、多くの国の伝統文化の中にも見い出すことができます。石器やバードストーンなどのように、世界各地のプリミティブアートや民俗芸術の中にも多くの「シンプルなかたち」が登場します。日本においては工芸、茶道、禅画などに、同様の美学が体現されています。
本展では、このような「シンプルなかたち」について、地理的な広がりと歴史的なつながりを示しながら、ダイナミックで尖鋭な現代美術のインスタレーションもあわせて紹介し、これらに共通する時空を越えた普遍的な美を描き出します。
複雑化する現代社会において、飾らず、おごらず、原点に立ち返る「シンプルなかたち」は我々が生きる上で真の豊かさとは何かを問いかけてくれるのではないでしょうか。

*なお本展はポンピドゥー・センター・メッスで開催中の展覧会(会期:2014年6月13日-2015年1月5日)を、エルメス財団の支援によって日本に巡回し、森美術館が 再構成するものです。

出展予定作家 ※姓のアルファベット順
ジャン・アルプ、カール・ブロスフェルト、コンスタンティン・ブランクーシ、ブラッサイ、マルク・クチュリエ、マルセル・デュシャン、アルブレヒト・デューラー、オラファー・エリアソ ン、ルチオ・フォンタナ、スザンナ・フリッチャー、エルスワース・ケリー、イヴ・クライン、クプカ(クプカ・フランティセック)、李禹煥、マン・レイ、エティエンヌ=ジュール・マレー、アンソニー・マッコール、ジョン・マックラッケン、パトリック・ヌー、バーネット・ニューマン、西川勝人、ナム・ジュン・パイク、アントワーヌ・ペヴスナー、エマニュエル・ソーニエ、ホセ・マリア・シシリア、エドワード・スタイケン、杉本博司、田中信行、ヴォルフガング・ティルマンス、蔡佳葳(ツァイ・チャウエイ)、ジェームス・タレル、グザビエ・ベイヤン


全文提供:森美術館 
会期:2015年4月25日(土)~2015年7月5日(日)
時間:(月・水~日曜)10:00 - 22:00・(火曜)10:00 - 17:00(最終入館時間は閉館30分前まで)
会場:森美術館 
最終更新 2015年 4月 25日
 

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