2002年9月、神奈川県箱根仙石原に開館。「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに、建物は周囲の環境との調和をはかり、森の風景の中に溶け込むようにほとんどが地下に置かれている。館内にはトップライトから自然光が降り注ぎ、自然との一体感が感じられる光と緑に溢れた美術館である。なお、美術館建築は、2003年に第16回村野藤吾賞、2004年に日本建築学会2004年作品賞など、多くの受賞歴がある。

コレクションの中核はポーラ・オルビスグループのオーナー・鈴木常司（1930-2000）が40年余をかけて収集した美術作品。19世紀フランス印象派やエコール・ド・パリなどの西洋絵画を中心に、日本の洋画、日本画、東洋陶磁、日本の近現代陶磁、ガラス工芸、化粧道具など幅広いコレクションは約9,500点に及ぶ。また、コレクションに合わせて、多彩な企画展も年間2回ほど開催している。

加えて、ポーラ美術館の特徴の1つは展示室照明である。照明には美術作品が最大限美しく鑑賞できるよう、最新の光ファイバー照明を採用し、展示にあたっては照明デザイナーが光をデザインし、最適な環境で作品鑑賞ができるよう配慮されている。四季によって変化する箱根の自然とともに、変わらぬ美しさを持つ美術作品を鑑賞しに訪れたい美術館の一つである。

所在地：　神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話：　0460-84-2111
開館：　9:00 - 17:00（入館16:30まで）年中無休（ただし展示替えのため臨時休館あり）
ウェブサイト：　http://www.polamuseum.or.jp