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鈴木理策:WHITE
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 6月 22日

© Risaku Suzuki / Courtesy of Gallery Koyanagi ≪WHITE≫2009年、Type C-print

鈴木理策は1963年和歌山県生まれ。自らの故郷であり聖地でもある熊野や、その周辺を題材とした写真作品を継続的に撮り続けています。2000年には第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。 2003年からは国際的に活動の場を広げ、風景写真の新時代をになうアーティストとして、海外でも高い評価を得ています。 代表作であるシリーズ「熊野」「桜」など、鈴木の作品に見られる連綿と流れる時間を意識した写真は、私たちを取り巻く様々な要素の関連性や自然の摂理を対象とすると同時に、私たちが日常無意識に受け流している「見る」という行為をも明らかにし、作品と対峙する者へ継続的な刺激を与え続けます。

本展では、 2007年に東京都写真美術館にて発表された雪をモチーフとしたシリーズ「WHITE」の新作を展示いたします。雪と桜は鈴木の近年のテーマであり、本シリーズは、物理学者、中谷宇吉郎(1900-1962)の「雪の結晶は、天から送られた手紙である」という言葉をきっかけとして、2004年より撮影が始められました。毎年、北海道十勝岳に登り、撮り続けられる雪の柔らかな白は、まさに「天からの手紙」のように個々の表情の豊かさを感じさせます。 作家にとって、ギャラリー小柳における個展は2005年「海と山のあいだ」以来となります。

※全文提供: ギャラリー小柳

最終更新 2009年 5月 28日
 

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