4月の丸善日本橋店での展示に続き、当ギャラリーではおよそ1年ぶりの個展になります。

福島は1985年長野県生まれ、2009年武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業後、制作拠点を長野県に移し活動を続けています。

作品は主に人物を描いていますが、その人物はどれも個性的な人物表現を展開しています。顔や髪の毛は様々な色で描かれ、独特なまなざしは福島作品の特徴の一つでもあります。また、画面構成に合わせるように長く伸びた身体は、色鮮やかな衣服と相まって一層際立つ存在感を醸し出します。こうした表現はあたかも人物を図象のごとく捉えているかのようですが、ポートレイトのような顔の表現では、内面の奥深いところから立ち上がる表情を垣間見せ、複数の人物を描いた作品では、それぞれの人物が相互に通じ合うコミュニケーションの存在を伺わせます。それはあたかも個人的な精神状況の厳しさを感じさせますが、モチーフとなる人物表現と背景の色彩は空間に広がりを与え、鑑賞者に程よい緊張感と落ち着きを感じさせ、福島の作品世界に強く引きつけられていきます。

今展ではサムホールから100号の新作約20 点の油彩作品を中心に展示いたします。コンスタントな制作を通じて、人物表現の可能性を探り続ける福島作品を、この機会にぜひご高覧ください。

[略年譜]
1985 長野県生まれ
2009 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻 卒業
現在、長野県在中

[個 展]
2008　「陸の孤島」GALLERY MoMo（東京）
2009　「fog」GALLERY MoMo Ryogoku（東京）
――　「lunacy」GALLERY MoMo Roppongi（東京）

[主なグループ展]
2006　「ぴっかりぽっちゃん、ファミレスへ」gallery es（東京）
――　「シェル美術賞展 2006」代官山 ヒルサイドフォーラム（東京）
2007　「fore runners＆ four eggs」GALLERY MoMo（東京）
――　「シンジュクアートインフィニティ」(株)丸井 旧マルイシティ新宿（東京）
――　「シェル美術賞展 2007」代官山 ヒルサイドフォーラム（東京）
2008　「シェル美術賞展2007」京都市美術館別館（京都）
――　「Opning Exhibition」GALLERY MoMo Ryogoku (東京)
2009　「Summer Hop Step Jump」GALLERY MoMo Roppongi（東京）
――　「ULTRA002」スパイラルガーデン (東京)

[受 賞]
2006　シェル美術賞展 2006蔵屋美香審査員賞受賞
2007　シェル美術賞 2007　グランプリ
――　日本学生支援機構 平成19年度優秀学生顕彰事業奨励賞
2008　日本学生支援機構 平成20年度優秀学生顕彰事業優秀賞

※全文提供：　ギャラリーモモ