アルゼンチーニは、LAを拠点に活動する写真家です。2007年に刊行された「The World's Top Photographers: Nudes」（RotoVision）で、世界に名だたるフォトグラファー30人とともに、現代のヌード写真を語る上で重要な人物の一人として取り上げられました。 アルゼンチーニの女性美に対する執着心は偏愛と呼べるほどです。自分の理想形を描き出すためには一切の妥協を許しません。彼の作品の中では、被写体となる女性は女優、ラグジュアリーできらびやかなホテルやチープでシャビーなモーテルは彼の世界観を体現化させる舞台装置として登場します。彼の作り出す劇場の中で、女性の肉体は芸術作品へと昇華され、その瞬間をカメラにおさめるのです。そんなある種冷徹ともいえるほどの一切の妥協を許さない追求でありながら、他者の共感を呼ぶ美しさを放っていること、これこそがアルゼンチーニ最大の魅力と言えます。 今回は、ギャラリーとアートフェア東京の両会場にて、アルゼンチーニの作品をご紹介いたします。個展にあわせてアーティスト本人も来日予定です。 ※全文提供：　ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート