北原愛:場所が動くとき |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2009年 10月 11日 |
北原愛(1966年生まれ)は武蔵野美術大学で油絵とリトグラフを学んだ後、フランスのグルノーブル美術学校、パリ市立現代美術研究所、ナント美術学校を経て、現在はパリを拠点としてヨーロッパ各地で活躍しております。 北原愛は境界線、領域のはかなさ、不安定さに興味をいだき、見えないそれらを物質化して作品制作してきました。境界線は私たちの日常にも多く存在しております。部屋の扉にはじまり、垣根、川、海など、見えない境界線としても言語、宗教、人種など、最近では経済格差など私たちの回りには境界、あるいは領域が点在しております。北原の作品から近くに存在する境界線に気づかされたり、またはその立ち位置によって、見え方が異なることを意識させられます。 今回北原は、アート作品が展示空間や社会的状況から発想を得られる傾向になってきていることに興味をいだき、逆にアート作品が建築に影響することはなになのか?という自身への問いかけをもとに、千葉学氏設計によるMA2 Galleryを解体、そして再構築した今回の新作シリーズ「demolish-reconstruct building」(解体-再構築)を発表いたします。 形を変えたMA2 Galleryの空間は私たち自身の内面にある限界を破壊しそして再構築する人間のもつエネルギーのようにも見えます。 新作シリーズに関連して、吉川真理子氏の進行でアーチスト北原愛と建築家 千葉学氏による2人の意見交換なども展示。そこからアートと建築の境界線を探ります。 その他、領域、境界線を問う東京都の形をしてスケートボードのような「Moving Territory」、北原が活動拠点にしているフランスと隣接する国との国境を具現化した作品シリーズ「15㎡の国境」、ドローイングなどを展示します。 全文提供: MA2 Gallery |
最終更新 2009年 9月 16日 |