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松尾高弘 インタラクティブアート展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 4月 12日

《Aquatic Colors》2009年
鑑賞者の身体の動きに反応してクラゲが発光して近づいている様子
Copyright © Takahiro Matsuo
画像提供:ポーラ ミュージアム アネックス

松尾高弘氏は映像や光で作品を表現し、さらに作品と鑑賞者の動きを連動させるインタラクティブ(双方向性)アーティストです。その活動は国内だけにとどまらず、イタリアで開催されるミラノサローネ※に参加するなど国際的に活躍しています。

今回はそのミラノサローネにおいて2009 年に発表された作品「Aquatic Colors」を会場内に 再現します。深海を思わせる暗い空間の中で、透過性スクリーンに鑑賞者が手や身体を近づける とクラゲの群が連鎖的に発光し、共鳴するかのように近づいてくる作品です。会場では雨を題材 にした新作「White Rain」も併せてご紹介します。

松尾高弘氏が作り出す色彩とコントラストで構成される繊細な光のインスタレーションは、現実と非現実が重なり合い、鑑賞者を新たな世界へと誘います。

また、若手アーティストの作品を紹介する場としても活用さている、ポーラ銀座ビル1 階のウインドウにて、ギャラリーでの展示と合わせて、松尾高弘氏の作品を応用したディスプレイ空間を展開します。1 階のウインドウと3 階ギャラリーで連動した松尾氏の世界観をお楽しみ下さい。

※ ミラノサローネ
毎年4 月にミラノで開催され、入場者は6 日間の会期で約30 万人にものぼる世界最大規模のデザインの祭典です。各国のメーカーも数多く参加し、新しいデザインや新製品を発表する機会として、世界中のジャーナリストやバイヤーが注目するイベントです。

作家コメント
展覧会では、「空間・光・人」の関係性を、2 つの作品を通して表現します。
ミラノサローネで発表した「Aquatic Colors」では、緻密な映像やアルゴリズムによって、生命感あふれる光の有機的空間を作り出します。また新作「White Rain」では、LED を用いて、集合体としての光の振る舞いから生まれる無限性や光そのものの美しさに焦点を当てたインスタレーションを展開します。そこに共通するのは、自然や生命など人間の知覚に作用する、インタラクティブ=相互性の原初的な感覚です。光を通して描く新しい世界をぜひ体験してください。

松尾 高弘 (まつお たかひろ)
1979 年福岡県生まれ / 九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科修了。身体動作、映像、照明、インタラクションを空間で融合させる光のインスタレーションを制作。自然界の現象や法則性、イマジネーションを光の表現に取り入れ、身体や感覚に直接訴えかけるような作品を展開している。映像からプログラミングまでの空間構成を一貫して行ない、展覧会プロデュースや商業空間のデザイン演出、文化施設の常設展示などを幅広く手がけている。

主なプロジェクト
2010 年 瀬戸内国際芸術祭2010 連携イベント「光の海へ」(日本)
2009 年 Universo Electronico(スペイン)
ミラノサローネ「CANON NEOREAL」 (イタリア)
2008 年 SIGGRAPH2008 – Evolve -(アメリカ)
ソウル国際メディアアートビエンナーレ – Turn and Widen -(韓国)
FILE2008 -Million Pixels-(ブラジル)
2007 年 Shanghai eArts Festival - Digital Art and Magic Moments -(中国)

主な受賞
2008 年 Laval Virtual Awards 2008 Prix Emerging Technologies (フランス)
2007 年 文化庁メディア芸術祭2007 アート部門 一般推薦作品選出
2006 年 アジアデジタルアート大賞2006 優秀賞
2003 年 文化庁メディア芸術祭2003 学生CGコンテスト グランプリ
作家ウェブサイト: http:/www.monoscape.jp/

※全文提供: ポーラ ミュージアム アネックス


会期: 2011年6月5日(日)-2011年7月10日(日)
会場: ポーラ ミュージアム アネックス

最終更新 2011年 6月 05日
 

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