Events
|
Published: May 29 2013 |
[作家コメント] 高校生のもつ無垢さと危うさに惹かれて、ひとりひとりと向き合いながら撮影を始めた。
被写体の募集を開始してからは、応募してきた高校生とメールのやり取りをしながら撮影をするようになった。撮影の地域は限定せず、撮って欲しいという声が あれば、日本中どこにでも撮りに行った。撮影の当日まで相手の顔も見たことがない場合がほとんどだから、応募してくる彼らを事前に選んだことはない。その 結果、10年間でおよそ500人の高校生と出会い、対峙した。
撮影のために日本の各地を新幹線や 高速バスで移動するなか、どこで降りても駅から一歩外に出れば、コンビニやショッピングモールなど、果たしてここはどこだったかと錯覚するような、似たよ うな風景が広がっている。インターネットによって都市と地方ともに情報が行き渡っていて、大体の流行と消費のかたちはどこも共通しているように見える。
しかし、この写真は単に都市と地方との均質化や差異を語るだけではなく、ひとりひとりの存在感を通して、日本そのものを見るものだったと思っている。それは、これまで決して被写体を選んでこなかったために、いつからか自分のコントロールを超えたものになってきたからだ。
もはや制御することもできないこの写真の流れのなかで、僕は彼らを撮るだけの存在でしかない。そして、そうすることを選んだ。
10年撮り続けてきて、このポートレートには時代や日本が映り込んでいることにようやく気づいた。
小野啓
オープニングパーティー 6月2日(日) 18 : 00 〜
イベント
小野啓×山内宏泰トークショー
日時:6月2日(日) 16 : 00 〜 場所:AKAAKA 3F 予約不要・入場無料
小野啓×有元伸也×野村恵子トークショー
司会:姫野希美 日時:6月22日(土) 16 : 00 〜 場所:AKAAKA 3F 予約不要・入場無料
全文提供:AKAAKA
会期:2013.5.18~2013.6.23 時間:12:00 - 19:00 closed on Monday,Tuesday and national holidays 会場:AKAAKA
|
Last Updated on May 18 2013 |