「川の水は二度と戻らず:ブルース・ヨネモト~新作映像作品から」展 |
展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2012年 6月 24日 |
ブルース・ヨネモトはアメリカ、ロサンゼルスを拠点に活躍する日系三世のアーティストです。映像作品を中心にアメリカや日本をはじめとして数多くの国際的な展覧会に出品してきました。また現在はUCLA(カリフォリニア)大学で教鞭をとって後進を指導しています。
金沢美術工芸大学アートギャラリーでは、このブルース・ヨネモトの新作映像作品を中心に「川の水は二度と戻らず:ブルース・ヨネモト~新作映像作品から」と題して展覧会を下記のとおり開催します。
大型インスタレーションやテクニカルな映像が氾濫する中、シングルチャンネルというひとつのスクリーンに映し出され展開する映画のように上質できめ細やかな映像と、物語性溢れ、土地の記憶や美術の歴史を想起させるイマジネイティヴな内容は、ブルース・ヨネモトならではの独自の世界観を表出しているといえるでしょう。新作の新しい展開を期待させる本展での作品をご堪能ください。
アーティスト ブルース・ヨネモト キュレーション 小松崎拓男(美術評論家、金沢美術工芸大学教授) 内容 映像作品およびオブジェ
Bruce Yonemoto ブルース・ヨネモトはギャラリーや映画など、アートと商業が重なり合い交差する場所で主な作品を制作してきました。 これまでハリウッド映画に描かれたアジア系アメリカ人の虚構性に焦点をあてた作品などを制作。さらに日系アメリカ人や日系ブラジル人の国際的なコミュニティにおける文化的な素材の差異を示す作品を制作しています。 近作の写真シリーズ《東西南北》では、アメリカ南北戦争に参加したアジア系兵士の埋もれた歴史に焦点をあて、また別の近作では、アルゼンチンに特有な、二つの現象の間に起こる、現実と詩的なものが収斂して行く過程を題材に扱っています。 また去年は東京ワンダーサイトでのレジデンスにおいて、現在も継続している日本の伝統的な工芸の手法である金継ぎを使った作品のシリーズを制作しています。
受賞歴ほか 国立芸術基金、米国映画協会、ロックフェラー財団、マヤ・ドレン賞(実験映画&ビデオ)ほか。
展覧会 1999年、兄のノーマン・ヨネモトと共に大規模な回顧展を全米日系人博物館で開催。
個展 セント・ルイス美術館、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC](東京)、ICA(フィラデルフィア)、オティス美術研究所、ケンパー美術館(カンサスシティ)などの展覧会があるほか、アレキサンダー・グレー・ギャラリー(ニューヨーク)、小山登美夫ギャラリー(東京)で個展を開催。
グループ展 「ロザンゼルスの1955-85年」ポンピドー・センター(パリ)、ゼネラリ財団(ウィーン)、ゲッティ・リサーチ・センター(ロサンゼルス)、2008年光州ビエンナーレなどに参加。 現在、カリフォルニア大学アーバイン校スタジオアート専攻教授。
キュレーター 小松崎拓男(こまつざきたくお) 美術評論家、金沢美術工芸大学教授 NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]学芸課長、広島市現代美術館学芸課長、同副館長を経て2007年より現職。 絵画からメディア・アートなどの先端領域の美術表現を含め、幅広い視野で現代美術の展覧会を数多く企画している。専門分野は博物館学、近現代美術。
キュレーション 「TOKYO POP」(平塚市美術館)「New Media New Face / New York」(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC])「絵画新世紀」(広島市現代美術館)「エコメトロ」(光州ビエンナーレ)「菅木志雄-在るということ」(金沢美術工芸大学アートギャラリー)「もうひとつの木下晋-ヒエログリフダイアリー」(同)「パラモデル~パラレルプラン」(同)など。
http://www.kanazawa-bidai.ac.jp 全文提供:金沢美術工芸大学
会期:2012年6月16日(土)~2012年8月5日(日) 時間:10:00~18:00 休日:なし 会場:金沢美術工芸大学アートギャラリー
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最終更新 2012年 6月 16日 |