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待場崇生:あしのゆびのあいだのむこうがわ
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 6月 06日

"slip -a room-" installation @Art Osaka 2010

” もはや何者も彼を傷つけることはできない”
レジン, 塗料, 台座
4350x1150x800mm, 2010
@「UN-SYNTAX」 OAP 彫刻の小径( 大阪)
photo: Tomas Svab

“under image”
レジン, 塗料
2700x3600x450mm, 2009
@「visible snd invisible」MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w( 京都)

このたびテヅカヤマギャラリーでは、 待場崇生の個展 「あしのゆびのあいだのむこうがわ」を開催致します。 待場は京都市立芸術大学で彫刻を学び、石や金属、樹脂など、様々な素材を用いて、独特のユーモアと物語性 を持った作品を制作してきました。
近年、彼は、物質的な要素を最小限に抑えた彫刻によって、空間全体を変容させるという試みに取り組んでいます。 もちろんそのような形で最大の効果を得ようとするならば、彫刻そのものの確かなクオリティーと空間認識能力が 必要とされますが、たとえば2010 年、Art Osaka での個展においては、会場であるホテルの一室にたった2つのオブジェクトを配置することにより、ホテルの空間を”slip” させました。
” ホテル” というドラマチックな場所に、奇妙なズレ、あるいは違和感を生じさせ、あたかも異次元の世界を垣間見せるかのようなその展示は、鑑賞者の想像力を大いに刺激し、好評を得ました。
そして2年を経た今回の個展で待場は、同じ手法をさらに進化させることにより、ギャラリー空間を”turn” させます。 我々が当然のこととして捉えているギャラリーのホワイトキューブの有様にちょっとした手を加えることにより空間そのものを倒錯させ、鑑賞者をふたたび異相の世界へと誘うのです。

[作家コメント]
「いったんディテールを造り込み、その後埋めたり・磨き落としたりしてディテールをつぶす工程を踏む。つまり余分な情報を削ぎ落とす作業をすることでイメージを形づくり、固定し、刻を止めるのである。好んで単一色を使うのも、〈色〉という情報を削ぎ落とすことで、〈形〉を際立たせ、定着・固定するのである。たとえば、穴という〈空間〉をつくるために明確な穴の〈縁〉を形づくるのである。」
待場崇生

[作家プロフィール]
待場崇生 Takao Machiba

兵庫県生まれ
2003 京都市立芸術大学大学院美術研究科修了
2007 「Interlink Korea-Japan」/ GALLERY MOSOLL(韓国)
2008 「墓穴世界の色合い」/ VOICE GALLERY (京都)
2009 「visible and invisible」/ MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w(京都)
「First Passage」/ アートコートギャラリー (大阪)
2010 「UN-SYNTAX」/ OAP 彫刻の小径 (大阪)
ART OSAKA / 堂島ホテル (大阪)
エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA 003」/ スパイラル ガーデン (東京)
「TASTING ART EXHIBITION」/ 阪急メンズ館 (大阪)
2011 「帰ってきた りったいぶつぶつ展」/ Bunkamura Gallery (東京)
「三次元 GALLERY ARTISTS」/ TEZUKAYAMA GALLERY
エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA 004」/ スパイラル ガーデン (東京)
2012 「ミニアチュールの魅力展 ~うつくしきもの~」/ アート解放区 (JR 大阪三越伊勢丹 6F)
「SELECT」 / JILL D' ART GALLERY(名古屋)
Mancy's Art Night / Mancy's( 東京)
アートフェア東京
アートフェア京都

*オープニングレセプション 6/30(土)18:00-


全文提供:テヅカヤマギャラリー
会期:2012年6月29日(金)~2012年7月28日(土)
時間:11:00-19:00
休日:日・月
会場:テヅカヤマギャラリー
最終更新 2012年 6月 29日
 

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