MOTコレクション:サイレント・ナレーター それぞれのものがたり/特集展示 石田尚志 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 5月 30日 |
東京都現代美術館の常設展示である「MOTコレクション」では、約4,000点にのぼる収蔵品を核に、現代美術についての理解を深めるため、多角的な視点からテーマを設けて、これを紹介しています。今期は、新収蔵品を中心とした「サイレント・ナレーター それぞれのものがたり」と、「特集展示 石田尚志」を開催します。 3F展示室では、新収蔵品を中心としたコレクション展として「サイレント・ナレーター それぞれの物語」を開催します。わたしたちはなぜ、物語に惹きつけられるのでしょう。自分とは異なる人の経験を、のぞいてみることができるからでしょうか。他人の生に想いを馳せる力が問われている今、今期のMOTコレクションでは、新旧の収蔵品から、物語るという、人間の根源的な表現の力について探ります。美術作品は、必ずしも言葉によらない静かな語り部です。けれどそこには、受け手であるわたしたちが、それぞれの物語へと想像をつなげていくことのできる余地があります。本展で出会うたくさんの物語を通して、複雑なこの世界を少しでも見通すことの出来るような入口が見つかれば幸いです。 また、1F展示室では、新収蔵作家の表現世界を多角的に紹介する「特集展示 石田尚志」を行います。 石田尚志(1972-)は、絵画の生成を追ったドローイング・アニメーションにより、国内外で躍進を続ける気鋭の作家です。波のように増殖する線を、一コマずつ描いては撮る手法で紡がれるその作品は、時間と空間をいかに分析するかという絵画の実践に新しい道を切り開くものとして、実験映画のみならず、現代美術の分野でも、近年高い評価を得ています。本展示では、このたび収蔵された最初期の映像作品や代表作のほか、物質や身体への志向を露わにした新作まで、当館の広壮な空間に、その躍動感あふれる映像世界を展開します。 なお、常設展示室では2010年度から展示をしているピピロッティ・リスト、モナ・ハトゥームらの作品も引き続きご覧いただけます。 ※全文提供: 東京都現代美術館 会期: 2011年6月11日(土)-2011年10月3日(月) |
最終更新 2011年 6月 11日 |