森善之:水のすみか |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 5月 27日 |
川の流れ、海の渦、空の雲・・・地球を循環するさまざまな水の姿を、約6年をかけて森さんはまるで輪廻を見つめるように撮影しました。青や緑、そして白が美しく映える作品群は、見るものの心を癒しその潤いがつぎつぎと伝播していくコミュニケーションアートとでも呼べるものです。 フレームに入れた展示以外に掛け軸仕立てなど、展示方法も一見の価値があります。ぜひPAXREXまで足をお運びください。 全文提供: ギャラリーPAXREX 会期: 2011年5月28日(土)-2011年6月19日(日) |
最終更新 2011年 5月 28日 |
水はどんな色をしているのだろうか。本来、水は無色透明だが、空間によってその色を変える。暗い場所では周囲の岩を反映し黒へ、森や草が茂る場では緑色に、池や川、海では空を写し青色にその色を変える。
森が長年撮影してきた「みずのすみか」には、そんな水という人間や生命にとってもっとも本質的なものが多様なかたちで捉えられている。中には、漁具に想を得た撮影器具を考案し、水中写真かと見まがう水の生態を捉えている。
暑さが日増しに強くなるなか、森の写真はしばし清涼感を与えてくれる。あたりまえにある水の美しさ、それを取り囲む自然の色彩を今こそ感じたい。