井出情児 写真・映像展:死ぬまで待てない |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 3月 16日 |
CAYは、1985年のオープン以来数々のライブイベントを開催、伝説的なライブも数多く行ってきました。本展は井出情児の写真、映像を通じ、日本ロックの歴史的シーンを世代を越えて体感していただくことを企図したものです。 視覚を聴覚にさせる。目で見ているのに音が感じられる。 ユースカルチャーという意識が日本にも湧き起こり、音楽の世界でも既成のシステムに同調せず、自らの世界観を模索するロック・ミュージシャンが現れた1970年代―。井出情児は、この時代の胎動を、その真っ只中で撮り続けてきたいわば「時代の目撃者」ともいえるロック・フォトグラファーの第一人者です。 アングラと呼ばれていたロック・シーンを被写体に選ぶ写真家がごく少なくかった70年代にあって、井出情児の写真は時代を切り取った作品としてまずもって貴重なものです。そして何よりコマーシャリズムとはかけ離れた視点でミュージシャンを捉えた写真は1人称性が強く、アートとしての価値を強く感じさせます。ポートレイトという枠を超え、ライブの一瞬が作品となった井出の写真からは、ミュージシャンの息遣い、汗、叫びが聞こえてきます。 視覚を聴覚にさせる写真。目で見ているのに音が感じられる写真。視覚を効果的に使ったその写真スタイルは、エディ・スリマンなどの、2000年代に現れたロックイディオムを持った若手フォトグラファー達とも、今、共振しています。本展は井出情児の代表的な作品を一堂に集めた初の本格的な個展として、村八分、はっぴいえんど、RCサクセションをはじめ、現在の音楽シーンにも多大な影響を与えたミュージシャンの写真を展示します。また、井出情児監督による1970年代からのロックシーンを記録した貴重なフィルムもご覧いただけます。 【展示予定作品】 【オープニングイベント概要】 ※全文提供: CAY 会期: 2011年5月23日(月)-2011年5月27日(金) |
最終更新 2011年 5月 23日 |