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この世界とのつながりかた Touch the World
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 18日

松本寛庸≪国盗り絵巻≫(部分)2009年|撮影:木奥恵三|画像提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA|Copyright © Hiroyasu MATSUMOTO

ネット文化の興隆。コミュニケーション・ツールの拡大。核家族化の進展。生活基盤の崩壊。ドラスティックな変化の中で、私たちは、自分が生きているはずの「この世界」とはいったいなんなのか、自信を持てなくなっています。

そんなとき大事なのは、「内面」を英語では「inner world」と言うように、私たちの内側にも「この世界」は広がっているのだと思い出してみることです。また、見えない「この世界」と見える「この世界」の間には違いがあるけれども、どちらがより大事だとは言えないと理解することも大事でしょう。

そしてここから次のような仮説が導き出されます--生きるということは、ふたつの「この世界」をすりあわせていくことである。

この展覧会には、そのような営みを粛々と続けている人たちを紹介しています。年齢は17歳から92歳まで。世界的に活躍するアーティストもいれば、精神病院で暮らしている人もいます。シンプルな絵画を描く者もいれば、コンセプチュアルな作品をつくる者もいます。彼らに共通するのは、内と外の「この世界」をすりあわせるときに生じる揺らぎに対して、意識やまなざしを集中させようとしている点です。そうやって生まれた作品は、この世界を(美しさを潜めているがゆえに)積極的に肯定しようとする強さに満ち溢れていて、私たちが失いつつある自信を回復してくれるのです。

出展作家
秋葉シスイ/奥村雄樹/川内倫子/仲澄子/橋口浩幸/松尾吉人/松本寛庸/森田浩彰

※全文提供: ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

最終更新 2009年 10月 24日
 

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