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森村誠:Dear Thomas
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 10月 03日

インターネット上で検索し、たまたま出て来たThomasという人物を修正液で点描したポートレイト作品|画像提供:TOKIO OUT of PLACE copyright(c) Makoto MORIMURA

『2006年作家の元に誤って届いた1通のメール、宛名はThomasとなっていた。そこから架空の人物Thomasを探し出す旅が始まった。』

展示作品
・ドローイング:ポートレイト(ケント紙に修正液)約10点、GoogleでThomasを画像検索してでて来た不特定多数のトーマスを修正液でもう一度ポートレイト作品にしたもの
・地図(展覧会マップ 修正液)5〜6点
・雑誌(アート系雑誌 修正液)5〜6点
※上記2つは、既成の印刷物に印字されたアルファベットからT,H,O,M,A,Sだけ残した作品
・セルフポートレイト(辞書 修正液)1点 立体作品を設置展示
・映像作品 インタビュー「トーマスを知っていますか?」(仮題): 約30人の人達に「トーマスという人を知りませんか?」と問いかけたビデオ作品
・サウンド作品 実況録音「トーマスを探して下さい」(仮題):このサウンド作品は、作家自身が実際にいくつもの興信所を訪ね歩き、探偵に「トーマスを探して下さい」と人探しをまじめに依頼する場面を実況録音したもの。

全文提供: TOKIO OUT of PLACE


会期: 2009年10月23日-2009年11月28日

最終更新 2009年 10月 23日
 

編集部ノート    執筆:平田剛志


作家の元に誤って届いたThomas宛のメール。森村はトーマスを求めて、その名前だけを頼りに捜索(創作)を開始する。例えば、地図や雑誌に印字されたアルファベットからT,H,O,M,A,Sの文字以外がすべて修正液で消されてしまう。森村が執拗なまでに修正液で「修正」しようとしているもの。それは、トーマスという存在を埋没させている「情報」なのだ。だが、逆にそれは不在のトーマスを紙上に存在させる行為なのかもしれない。


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