篠塚聖哉は1970年熊本県生まれ。多摩美術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業。
2006年に東京都現代美術館で開催された「MOTアニュアル2006 No Border「日本画」から/「日本画」へ」、2008年には熊本市現代美術館の「ピクニックあるいは回遊」に出展しました。
篠塚の作品に形となって現れるものは篠塚自身の記憶や体験から紡ぎ出された「内なる風景」ですが、本質として描かれているものは濡れ乾きを繰り返す大気の循環であり、人びとが無意識ながら普遍的に感じている自然の息づかいです。どこか奥深いところでほのめく光や、芳醇な艶を感じさせる篠塚の作品は、観る人の記憶の中に眠るさまざまな感覚を呼び起こします。
当ギャラリーで二回目の個展となる本展では、40号から130号の新作ペインティング9点余りを展示いたします。どうぞご高覧ください。
行き場を失い生まれてきた景色は、見知らぬ姿で現れる。
まだ音を持たないそこは、濡れ乾きをくりかえし、大気に触れていく。
深山が霧につつまれ、堅果のはぜる音が響くとき、私たちは記憶を映し出す。
-篠塚聖哉
※全文提供: アンドーギャラリー