個展「Distortion×Flowers」で発表された写真作品。一点のエフェクターを中心に、様々な種類の鮮やかな花や植物がコラージュのごとく全体を密に構成している。音楽で音響効果を与えるために使われる機器のエフェクターの使用が導くのは、植物の音楽的要素、すなわち時間との密接な関係である。東の作品で、これほどわかりやすいかたちで生命力があらわれている作品は他にないのではないか。
その原因としてこの作品があくまで写真作品であるということが挙げられる。つまり植物をインスタレーション的に用いて発表した作品ではないため、言うまでもなく写真中の植物が成長したり枯れたりすることはないのである。東の作品の多くが生花を使用しているからこその生命のダイナミズムを感じさせるものであることを考えれば、《Dsitortion×Flowers》は例外的かもしれない。写真が切り取るのはある一瞬であり、だからそこでは時が止まっているからである。けれども、そこで生きている植物の鼓動を感じることはできるのではないかとエフェクターが見るものに促す。さすればあたかも写真の中の止まった時間は動き出し、踊り狂う花々の饗宴が繰り広げられるだろう。
| アーティスト | 東信 | ||
|---|---|---|---|
| 制作年 | 2009年 | 所蔵 | 個人 |
| 種類 | その他 | 材質 | インクジェットプリント、フォトアクリル加工 |
| サイズ | 1,500×2,250×43mm | ||
| 特記事項 | 「Distortion×Flowers」(EYE OF GYRE、2009年5月15日〜6月7日) 撮影:椎木俊介、画像提供:AMKK | ||