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山田純嗣

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2008年10月8日更新
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山田純嗣

(やまだ・じゅんじ)1974年長野県飯田市生まれ、1999年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油絵専攻修了。独自の技法「インタリオ・オン・フォト」(※1)によって、絵画、版画、写真を融合した新しい表現域を開拓する。森閑としたモノクロームの世界が生み出す優美さや、石膏オブジェがかもし出す有機的な質感を特徴とし、国内のみならず、国外にも多くのファンを持つ。

その甘美な美しさとは対照的に、山田の創作活動は、論理的な思考と研究の積み重ねがベースとなっている。自身の描こうとする「美」が、いかにして客観的な「美」になりうるか、構図、技法、オブジェそのものなど、作品の要素となりえる項目全てにおいて、その追及が行われている。山田は「すぐれた作品」について以下のように言及している。

すぐれた作品とは作者の意図を超えてその作品固有の運動・法則を持っている。作品とは作り出されたその時点から固有の運動・法則を持ち始め、作者に制約をしてくる。一見作品は作者の自由な意思によってつくられているように思われるが・・・作者の仕事とは、自分がつくりつづけているその箇所が、当面できあがっているところまでの運動を損ねることがないか目をこらすことだ・・・固有の法則を持った作品は、作者の意図に閉じこもるのではなく、観者に開かれた作品となり、感情を活発にし、記憶を喚起し、思考を深めることができる。(2006年2月、山田純嗣著「作品論」より抜粋。資料提供:不忍画廊)

撮影するオブジェを、針金と石膏で自ら製作するという、何重にも手間を掛けた制作方法の選択にも、自らがイメージしているものが現実の形状となった時に生じる違いに、山田本人が恐れを抱かず、むしろ探究心を持って創作に挑んでいる様子が伺える。独特の作風と技法で既にオリジナリティを確立したかのようではあるが、今後どのように進化していくか、目が離せない作家である。

※1
インタリオ・オン・フォト: モノクロプリントされた写真用印画紙(バライタ紙)の上に、エッチングプレス機を用いて直接刷る、作家独自の技法。無地の紙の上にプレス機等を通して刷られる銅版画を初めとした凹版画に比べ、ゼラチンシルバープリント特有の奥行きのある滑らかな階調と、凹版特有の紙表面にのったインクの立ち上がりによるマチエールが同時に得られるのが特徴。(情報提供: 不忍画廊)

活動年表

1999年-出展JAPAN CONTEMPORARY ART EXHIBITION(タイ)
-受賞ART BOX大賞展 準大賞
-受賞熊谷守一大賞展 優秀賞
2000年-受賞浜松市美術館版画大賞展 奨励賞
-受賞日本版画協会展 奨励賞
2001年-受賞神奈川国際版画トリエンナーレ 神奈川芸術文化財団賞
-出展韓日中現代版画展(ソウル)
2002年-出展高知国際版画ビエンナーレ
-出展第12回ソウル国際版画ビエンナーレ(韓国)
2003年-受賞青木繁記念大賞展 優秀賞
-受賞第3回夢広場はるひ絵画ビエンナーレ 奨励賞
-個展画廊翠巒
2004年-個展画廊翠巒
-個展はるひ美術館
2006年-グループ展『名古屋』の美術 これまでとこれから-名古屋市美術館
-グループ展KAMOKULab Gallery(ニューヨーク)
-グループ展Independent-イメージと形式-愛知県美術館ギャラリー
-グループ展不忍画廊
-出展VOCA2006上野の森美術館
-出展BAS2006Bunkamura Gallery
2007年-個展画廊翠巒
-グループ展Independent -ダブル・リアリティ-愛知県美術館ギャラリー
-出展BAS2007Bunkamura Gallery
-出展中華民国第12回国際版画トリエンナーレ(台湾)
-出展レッドセラ国際ミニプリント展(ブルガリア)
-出展クラコウ国際版画トリエンナーレ(ポーランド)
2008年-個展VISIONS-増殖するイメージ高島屋美術画廊
7月個展DEEP FOREST-既視感の森-高島屋美術画廊X
7月個展FOREST不忍画廊
2009年2月グループ展現代の造形 Life & Art東広島市立美術館
6月個展絵画をめぐって-The Pure Land- 中京大学C・スクエア
8月個展山田純嗣 展不忍画廊
12月グループ展現代絵画の展望 12人の地平線鉄道歴史展示室(東京)
2010年1月出展「あいちアートの森」堀川プロジェクト愛知県

会期中の展覧会

  • 現代絵画の展望: 12人の地平線現代絵画の展望: 12人の地平線会期:2009年12月8日~2010年3月22日会場:旧新橋停車場 鉄道歴史展示室12人の中堅以上のアーティストの過去作を前期、近作を後期に1点ずつ展示し、それぞれの地平線と現代を感じてもらう目的。

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