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私の劇場 2013 -不条理な幻想劇への招待-
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 10月 10日

深瀬優子「青い鳥」
2013年
油彩、アルキド樹脂絵具、板
410×273 mm

30余名の作家が織りなす、非日常の世界が幕を上げる

私たちはなぜ、舞台という限られた空間で演じられる物語に心惹かれるのでしょうか。そこには、日常から切り離された美しくも儚い世界があります。しかし、非日常の空間と時間でありながら、表現される感情豊かな心は人間の共通の感覚から生まれます。劇場は、目に見える事象ではない思想と欲望が交差する世界が、かたちとなって現れていく場所であり、観客を惑わせ、魅了していくのです。

「私の劇場」というタイトルは、宇野亜喜良キュレーションとして行なわれた展覧会が由来となっており、今展ではその流れを継いだ、30余名の作家たちがそれぞれ自分自身の劇場をテーマに、平面・立体作品を通して表現します。

彼らは、キャンバスや支持体を舞台に、絵筆や自らの手を使い、頭の中に思い描くイメージを現実へと昇華していきます。そうして物語が生まれ、モチーフが登場人物となり、様々な技法を用いて演出をほどこしていくことで、ステージが出来上がっていきます。全てを作家自身が完成させ、舞台の幕がようやく上げられる瞬間、私達は観客の一員へと変わります。

それぞれの作品はまるで舞台装置のように並び、展開されるリアルな虚構は、非日常のかたちを浮き彫りにします。それは現世を離れた不条理な世界であり、私たちを耽美な幻想劇を観ている感覚へと誘うでしょう。まだ見たことのない、知らない感覚を求めて劇場に行くように、作家たちの様々な視点や技法から捉えられるオリジナリティ溢れた作品から新しい世界観を見つけに、会場へお越しください。

<出展予定作家>

味戸ケイコ、東逸子、荒井良、イヂチアキコ、宇野亜喜良、ヴィヴィアン佐藤、大友暢子、小川香織、菊地拓史、北見隆、串田和美、黒木こずゑ、恋月姫、酒井孝彦、清水真理、下谷二助、高田美苗、高橋葉介、建石修志、土井典、Toru Nogawa、中嶋清八、丹羽起史、野村直子、長谷川友美、深瀬優子、丸尾末広、マーマイト・ スー、向川貴晃、村澤美独、森馨、山本タカト、夢島スイ


全文提供:Bunkamuraギャラリー
会期:2013年11月30日(水)~2013年12月11日(水)
時間:10:00~19:30
会場:Bunkamuraギャラリー
最終更新 2013年 11月 30日
 

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