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川口奈々子:7人の小人はまだ来ない
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 7月 14日

≪Girl watching≫2009年|oil on canvas|130.3x89.4cm |画像提供:ユカ ササハラギャラリー copyright(c) Nanako KAWAGUCHI

川口奈々子は1978年生まれ、京都市立芸術大学大学院を修了後、大阪で制作活動をしています。2008年の「VOCA展」に参加するなど注目を集めるペインターです。 川口の作品は、トレーシングペーパーの上に無秩序に選ばれたモチーフを重ねてゆきながら、自身の感覚に触れる部分を探すことから始まります。描くもの全てを平面で捉えることで、より明確に色や形をコントロールし、その重なりがやがて溶け合って感情の稜線を作り出します。作品の中で重要な登場人物である少女たちは、様々なものが溶け合い重なり合う色鮮やかな世界の中において、時には彼女自身の顔に森やリボンを湛え、遊びながら川口の世界を巡っています。 今回の個展「7人の小人はまだ来ない」は、物語がこれから始まりそうな予感をテーマにしています。まだ始まっていない物語は覚めない夢を見ているようでありながら、確かな現実をすぐ目の前にしていて、登場する少女たちもどこへ行くのかはぐらかしてはいても、めざす場所はすでに決まっているように、確信に満ちているのです。 2年ぶりとなる個展では、新作のペインティング作品およそ10点を展示いたします。どうぞご高覧ください。

※全文提供: ユカ ササハラギャラリー

最終更新 2009年 8月 29日
 

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