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木村了子:目覚めろ、野性!
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 7月 03日

≪鰐虎図屏風-アジアの白い虎≫2009年 | 六曲一双屏風、紙本銀地着色|242×439cm|画像提供:ミヅマアートギャラリー copyright(c) Ryoko KIMURA

≪鰐虎図屏風-鰐乗って行こう!≫2009年 | 242×439cm|六曲一双屏風 紙本銀地着色 |画像提供:ミヅマアートギャラリー copyright(c) Ryoko KIMURA

木村了子は、1971年京都で生まれ、97年東京藝術大学大学院壁画専攻を卒業しました。毎年継続して自身の作品を発表する他、映画美術や、椎名林檎のツアーグッズ制作に参加する等、多方面からも注目を集め、昨年国外では初となる台湾での個展を大盛況に終えるなど、活躍の場を広げています。 男性を鑑賞対象として捉え、そのエロティシズムに焦点を当て、何の迷いもなく「性」を描き出す木村了子。彼女の作品は、日本画の伝統的な手法を用いた確かな筆使いに加え、あっけらかんと性の快楽を讃えるスタンスと、観るものにユーモアさえ感じさせる特異な表現で多くの人の心をつかみ、一度見たら忘れられないインパクトを残します。 「目覚めろ!野性 Born to be Wild.」と題された今回の展覧会では、木村の持ち味であるアイドル的なヒーロー像はそのままに、これまで興味を持ち描いてきた、ゴージャスでフェミニンないわゆる「王子様」としての美少年ではなく、「Wild」の名の通り、野性的でエネルギッシュなたくましい男性像「ターザン」をダイナミックでセクシーに描き出します。 現代美術の中心となる北京という地で発表することを念頭に考えられた今回の作品群は、中国の五行思想の中の「五獣」をモチーフに取り上げ、龍(鰐)、白虎(虎)、麒麟(キリン)、朱雀(凧)、そして玄武(亀)を、木村ならではの解釈によって表現いたします。また、中国の季節を代表する花と美男子を組み合わせた「美男礼讃」シリーズ等、木村の「男性観」で、画廊内を充満させます。 「目覚めろ!野性」という木村のメッセージは、男女性別に関係なく、この時代における我々の生き方を改めて考えさせる機会となるのではないでしょうか。そして、もちろん、男女それぞれの特別な楽しみ方もあることでしょう。全ては見てからのお楽しみ。 ヒーロー達と共に、貴方のお越しをお待ちしております。

全文提供: ミヅマアートギャラリー

最終更新 2008年 7月 04日
 

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