この度タカシソメミヤギャラリーでは午居悟「立ちつくす景色」展を開催致します。

シ リコンと油絵具という独特の素材を用いて描く午居、まるでサーモグラフィー(熱画像計測装置)で見たようなその作品を、初めから普通の風景と認識すること は難しいでしょう。しかしあまりにもありふれた言葉がタイトルだと知った瞬間から、ふっと緊張を解かれた脳は作品を客観的に捉え始め、対象物が身近な風景 であると判断します。それは展覧会タイトルである「立ちつくす景色」が、午居の言う「特別」を見つけた瞬間の、鑑賞者の行動を端的に表している言葉である ということにも象徴されています。

昨年トーキョーワンダーウォールでは、都庁の通路という陽光降り注ぐ空間で大作を展示しましたが、ギャラリーというニュートラルなスペースではどんな景色を見せてくれるのでしょうか。

是非この機会にご高覧くださいますようお願い申し上げます。

［作家コメント］
私は絵画のモチーフとして日本の「ありふれた」風景を選んでいます。それは生活圏内でよく目にする景色であり、日本人の私にとっては見慣れているために特別とは感じられない場所です。
し かし、ふとした瞬間に日常のそのような景色が強いリアリティを持ち、私自身の存在感と結び付くときがあります。その感覚は普段の「みる」という行為につい て考えさせてくれます。また、絵画空間として構成したとき、さらに、それは特別な場所として認識されるようになります。

［作家プロフィール］
Satoru Goi
1989　Born in Nara
2009　Group show「The 5th Mitsubishi Corporation Art Gate Program」 （EYE OF GYRE 3F Tokyo)
2009 　「London-Kyoto PM12 Connect」（Kyoto Seika University 7-23 Gallery）
2011　Graduated from Painting department, Kyoto Seika University
2011　Exhibition of two artists「Leave Color -Visual and Perception-」
(Gallery Flore in Kyoto Seika University, Kyoto)
2011　Group show「Contention」 （Gallery Artislong, Kyoto）
2012　Group show「Tokyo Wonder Wall 2012」（Museum of Contemporary Art Tokyo）
2012　Solo Exhibition「Tokyo Wonder Wall 2012」（Tokyo Metropolitan Goverment, Tokyo）
2013　Graduate of Musashino art university

prize
2009　「The 5th Mitsubishi Corporation Art Gate Program」
2012　「Tokyo Wonder Wall 2012」　Prize of Tokyo Wonder Wall

オープニングレセプション6月1日(土)17:00～19:00 作家在廊